【特集】住民の半数が高齢者 西会津町、新たな移動手段に注目
2026/12/9 17:30住民の半数が高齢者という西会津町で今年3月、街で唯一のタクシー会社が撤退。
住民の移動の足の確保が課題となる中、8月から県内でも珍しい新たな取り組みが始まりました。
県の西端に位置する、西会津町。
豊かな自然が広がる一方で、今、ある切実な問題に直面しています。
住民の半数以上が、65歳以上の高齢者となり、“移動手段の確保”が課題となっています。
【運転免許証を自主返納済みの男性(80代)】
「やっぱり自転車だと範囲が狭いべぇ、遠いところは行けない…車はやっぱりなんだって必要だばい」
町内を走る路線バスの、1日の便数はごくわずか…
さらに追い打ちをかけるように、町で唯一のタクシー営業所が、今年3月末、廃止されたのです。
事態を重く見た町はある「実証実験」をスタートさせました。
【運転手・高浜和幸さん】
「こちらが輸送サービスの車です。町の公用車でこちらで輸送を行っています」
始まったのは、町が自ら車両と運転手を確保して運行する「個別輸送サービス」。
行政が主導するこの運行形態は、県内も珍しい取り組みです。
【運転手・高浜和幸さん】
「事前の予約と当日予約専用ダイヤルに連絡してもらって迎えにいく」
車のナンバーを見ると、“白ナンバー”。
しかし、この白ナンバーでも有償で運行できます。
その理由は、町が国の「交通空白地」に認定されたことで、特例によりタクシーなど有償で人を乗せる場合に必要な「第2種免許」がなくても、「第1種免許」で運行できる仕組みを活用しているため。
この日の運転手の高浜さんも、持っているのは第1種免許のみです。
【運転手・高浜和幸さん】
「もともと今年3月まで地元の信用金庫に勤めていて、(退職後)地元のために少しでも、恩返しできるのではと思い応募しました」
運行時間は午前9時から午後5時まで。
町中心部のエリアを対象に生活の足を支えています。
利用者の多くは、運転免許証を自主返納した高齢者。
通院や買い物などへ行く際の足として利用されています。
およそ2キロ先の友人のもとへ荷物を届けるため初めて利用した女性。
【初めて利用した女性(80代)】
「(乗り心地は)いいです。安心して乗れます」
【初めて利用した女性の友人】
「(輸送サービスを)やってもらって良かった本当に…バス会社まで行くの楽じゃないからね…あそこまで歩くの。良かったね」
運賃は、移動距離や時間は関係なく1回1,000円。
町民だけでなく、観光や仕事で訪れた人が利用する場合も、一律で同じ料金です。
この日は3組の町民が利用しました。
【運転手・高浜和幸さん】
「この輸送サービスをずっと続けてもらって、地元の方の足となる形が一番いいのではないか」
始まったばかりの試験的な運行。
ただ課題もあります。
【西会津町町民税務課・飯嶋竜太さん】
「現在は多くて1日4~5件の予約がある。1日あたり10件程度を想定していたので、まだ目標には届いていないが、これからもっと利用してもらうためにも、町としても周知を強化していきたい」
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