2025-06-21 13:54:20 配信

英下院で「安楽死法案」可決 上院審議へ 賛否両論

 イギリス議会下院で終末期の患者に安楽死を選ぶ権利を認める法案が可決しました。今後、審議は上院へと移行します。

 イギリス議会下院は20日、イングランドとウェールズに住む終末期患者に安楽死を選ぶ権利を認める法案の2回目の採決をしました。

 賛成314票、反対291票で、去年11月の1回目の採決に続き可決しました。

 対象となる患者は余命半年以内と診断された18歳以上の成人で、医師2人の承認などが必要です。

賛成派
「ひどく苦しんでいる人々が家族と穏やかに別れ、法的に最期を迎えられるようになります。本当に重要です」

 この法案について先月の世論調査では国民のおよそ7割が賛成していますが、死を選ぶことを強要される懸念があるとして反対する人もいます。

反対派
「安楽死のことが何度も話題になれば死ぬべきだと考えてしまう人もいるでしょう。私たちが考えるべきなのは生きることです。死ぬことではありません」

 今後、法案は上院での審議に移行します。

 いわゆる「安楽死」を巡っては終末期の患者の尊厳を保つためとして欧米を中心に認めている国もあり、フランスでも先月、議会下院が可決するなど法制化の動きが広がっています。

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