2026-06-29 19:08:10 配信

“消えたアジサイ”絶景名所で被害 なぜ?誰が? 防カメに“食害”一部始終

 各地で見ごろを迎えている絶景のアジサイが次々と姿を消しています。一体何が起きたのか。その瞬間をカメラが捉えました。

■“消えたアジサイ”絶景名所で被害

 真夜中、寺の境内に現れたのは「シカ」です。

 すると…境内の植物を貪り始めました。シカが食べていたのは、今見ごろを迎えている「アジサイ」です。

丹波あじさい寺 観音寺 小籔実英住職
「客に一番良いところをみていただきたいけど、先端が途切れてしまって非常に残念。悲しいなという思い」

 こちらの寺ではおよそ1万株のアジサイが咲き誇り、“関西最古のアジサイ寺”ともいわれる名所ですが…今、寺が頭を悩ませているのが「シカによる食害」です。

小籔実英住職
「ぜいたくな食べ方で、全部食べるのではなくつまみ食い。ちょっと残った花を客に見られたときに残念がられる」

 寺はさまざまなシカ対策を行っています。

防犯カメラの音声
「拝観終了しています。侵入しないで下さい」

 シカを検知すると自動音声で撃退する防犯カメラに…アジサイ園にネットもかけてシカの侵入を防ごうとしますが…。

小籔実英住職
「それもやっぱり人間が張った網をくぐり抜けて侵入してくる。なかなか対策は難しい」

 シカによる被害は各地で起きています。

 都内のアジサイスポットでは壊滅的な被害となっていました。

兜家旅館 岡部敬祐さん
「ここも一帯全部アジサイだったが…まるっきりない。これもアジサイ。枯れてしまっているのもある」

 東京・檜原村にある「兜家旅館」。都会の喧騒を忘れ…秋の紅葉や冬の雪景色など、四季折々の自然豊かな絶景が人気の宿です。

 初夏にはアジサイを望むことができ、かつては散歩道を覆うように咲き誇っていましたが…今はそのほとんどがシカに食べられてしまいました。

 10年前から現れたシカによって、今ではアジサイの数が30分の1にまで減ってしまったそうです。

兜家旅館 岡部敬祐さん
「何もないですよね。根っこから食べている」

 被害は庭園だけではなく…景観を良くするために植えた山の斜面も全滅に。

「人間が歩くには危険すぎて歩けないところをシカは平気で歩く。美しさがなければ客の喜びが少ないと思う」

 こうした急斜面でも侵入するシカに対して、今新たな対策が注目されています。

 山の斜面を登ろうとしたシカが…足を取られ、滑り落ちます。シカが滑った斜面に敷き詰めているのは「竹」です。

林野庁 和歌山森林管理署 小林正典さん
「竹は非常に滑りやすいので、ひづめが滑って中に入れないことでシカの侵入防止効果が確認されている」

 シカの侵入を防ぐことによって、森林の回復にもつながると効果を期待しています。

「種をまいても芽が出てきてすぐにシカに食べられ、枯れてしまう状況。使えるところが傾斜のきついところなど限定されるが、それにより少しでもシカ対策につながり森の回復につながればいいかなと」

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