4日未明、富山市で新聞配達をしていた70代の夫婦がクマに襲われ、2人とも顔などに大けがをしました。その後、クマの行方は分かっていません。

　午前2時半ごろ、富山市婦中町河原町の住宅の玄関先で新聞配達をしていた75歳の男性がクマに襲われました。

　「ギャー」という悲鳴を聞いた家の人が玄関の扉を開けると、男性が顔などから血を流して倒れていて、すぐそばには体長およそ1メートルのクマがいたということです。

　襲われた新聞配達員を助けた家の人はクマと遭遇し、パンチを2発くらわして撃退したということです。

　しかし、クマが逃げた先には…。男性を襲ったクマは、さらに新聞配達をしていた女性を襲いました。

　男性が襲われた現場から100メートルほど離れた住宅の前には一緒に新聞配達をしていた70歳の妻がいました。

女性を助けた住人
「最初は獣の声と思ったが、すぐ（2階から）下に降りて玄関を見たら女性がクマ、クマと言っていた。クマ被害だと一瞬で思った。（顔の）周辺が充血していて倒れていた」

　2人は病院へ運ばれましたが、搬送された時はそれぞれ意識はあったということです。

　警察や猟友会がすぐに付近を捜索しましたが、クマを発見することができなかったため、パトロールを強化するとともに付近の住民に注意を呼び掛けています。