2025-09-29 18:06:06 配信

両陛下“特別な地”を訪問 恋の歌と琵琶湖の思い出とは?

 天皇皇后両陛下が滋賀県を訪問されました。ご結婚まもないころにも訪れ、お互いの思いを和歌に詠んだ特別な場所でした。

■両陛下“特別な地”を訪問

 陛下の表情に注目です。バドミントンの競技にくぎ付けです。陛下は「男子のスマッシュが速い」と驚かれたといいます。

 両陛下は国民スポーツ大会が行われている滋賀県を訪問中です。

 29日午後に訪問された盲学校では、封筒を作る様子をご覧になりました。

天皇陛下
「作業はどうですか?」

 雅子さまは腰を少し落として話し掛けられます。

 両陛下を待ちわびるのは人だけではありません。

 29日午後4時前から盲導犬と生活する人々と交流されました。

 お二人とも盲導犬に興味津々なご様子です。

びわこハーネスの会 新海智恵美会長
「こんな機会をいただけて本当に光栄。イヴもきっと同じ気持ちなんじゃないかと」

びわこハーネスの会 前田眞里副会長
「この子は人の気持ちが分かる子なので、両陛下の温かいまなざしに飛び込んで楽しそうで、ハーネスを外した後も本当に楽しそうな時間を過ごしていた」

 今回の訪問について両陛下は「2人そろって7年ぶりに滋賀県を訪れることができ、うれしく思います」と感想を寄せられています。

■恋の歌と琵琶湖の思い出とは?

 お二人そろって初めて滋賀を訪問されたのは、ご結婚からわずか2カ月後の1993年。一目見ようと、どこに行っても人だかりができていました。

 その際、お二人は博物館で琵琶湖に関する展示を食い入るようにご覧になっています。

 その翌年、雅子さまが詠まれた歌が「君と見る 波しづかなる 琵琶の湖 さやけき月は 水面おし照る」。

 お二人で見た琵琶湖の景色を詠まれた雅子さま。

 陛下のお歌も…。

「我が妻と 旅の宿より 眺むれば さざなみはたつ 近江の湖に」

 やはり琵琶湖。おそろいの歌になりました。

歌人・国学院大学兼任講師 田中章義氏
「お二人の相聞歌(そうもんか)という言い方ができる。相聞歌は『恋の歌』。気持ちの揺れ動きを贈り合うようなもの。近現代の皇室の中では珍しいタイプの相聞歌かと思う」

 お二人の恋の歌は歌碑となり、彦根市に設置されています。
 
 今回のお泊まりは別のホテルですが、琵琶湖を一望することができます。

歌人・国学院大学兼任講師 田中章義氏
「波や琵琶湖、同じ場面を詠みながら心のペアルックを作っていく作業は素敵。これがまた愛子さまや次の世代に受け継がれる」

 中世の和歌を卒業論文とされた長女の愛子さまはどうお感じになるのでしょうか。両陛下に続いて愛子さまも来月、滋賀を訪問される予定です。

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