2025-08-19 18:53:02 配信

食卓に「猛暑インフレ」直撃 家計負担 月2.5万円増?

 記録的な暑さによる「猛暑インフレ」が家計を直撃しています。専門家の試算では、月に2万5000円負担が増えるという試算も。

■記録的な暑さ 影響は食卓へ

 日中、35.3℃の猛暑日を記録した栃木県鹿沼市。大粒の雨が路面をたたいています。

 栃木県那須塩原市では急に雷鳴がとどろいたといいます。

 北茨城市ではひょうでしょうか、大きな白い粒をカメラが捉えました。

 一方、東京都心も2日連続で猛暑日に。全国で猛暑日は150地点を超えました。

 その暑さがジワジワと私たちの食卓に影を落としています。

カラフル野菜の小山農園 小山三佐男代表
「40℃以上になると作物も耐えられなくて、カピカピに…」

 無残に変わり果てたきゅうり。さらに…。

 ナスも猛暑の直撃を受けていました。

 収穫量は例年より4割ほど落ち込み、わずかに収穫できた野菜を出荷しています。

カラフル野菜の小山農園 小山三佐男代表
「これだけ収穫ができないと2、3割は値上がりするのでは」

 実際に夏野菜の卸売価格は高騰。今月上旬、トマトやピーマンは平年より2割から4割高くなっています。

 さらに卵も去年より4割近く値上がりしています。

 その影響が直撃しているのが飲食店です。

一圓 上石神井店 松脇成一店主
「(仕入れ額は)10万までいかないが7、8万円は高くなっている。1カ月」

 仕入れ値はキュウリが約3倍、トマトは約2倍、そして卵は約1.5倍に。

 それでも店は値上げせず、踏ん張っています。

■「猛暑インフレ」 家計負担 月2.5万円増?

第一生命経済研究所 テクノロジーリサーチャー 柏村祐氏
「“猛暑インフレ”が起きている。猛暑が続く限り家計の負担に」

 「猛暑インフレ」は最大でどのくらい家計に影響するのでしょうか。

第一生命経済研究所 テクノロジーリサーチャー 柏村祐氏
「月額1万3000円から2万5000円上がる試算」

 一般家庭で食費は月8000円から1万5000円。電気・ガス代は5000円から1万円増えるとされています。最大で月に2万5000円負担が増えることになります。

第一生命経済研究所 テクノロジーリサーチャー 柏村祐氏
「8月に入り40℃超えの日が続いた、渇水や局地的な豪雨が発生。猛暑が続く限り家計の負担につながる」

 しかしその一方で、安さで注目される野菜もあります。

アキダイ 秋葉弘道社長
「中国産のニンニク」

 中国産のニンニクの仕入れ値は100円以上ダウン。財務省の統計でも輸入価格は約2割下がっています。

 なぜ、そこまで安くなっているのでしょうか。

アキダイ 秋葉弘道社長
「恐らく中国とアメリカの貿易摩擦、“トランプ関税”の影響。今まで中国産のニンニクがアメリカに輸出されていたが、アメリカに行かなくなった分日本に入ってきている」

 アメリカと中国の関税を巡る貿易摩擦。アメリカに輸出されるはずの中国産のニンニクが行き場を失い、日本に安く入ってきているといいます。


「(中国産)ニンニクは買います。理由は安いから。どんな料理にも入れやすい」

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