2025-08-11 19:26:51 配信

街が冠水…熊本で大雨被害 長崎ではさらに線状降水帯恐れ

 大雨特別警報が相次いで発表された熊本県。八代市ではイチゴを栽培しているハウスが一面、水浸しになるなど被害が相次いでいます。

■「防げない」九州各地を直撃

 長崎県では11日夜遅くから12日朝にかけて線状降水帯が発生する恐れがあります。

 傘がひっくり返るような風も吹き荒れます。

 山肌を滝のように水が流れ、さらに進むと地面から山の水が噴き上がっています。

 土砂による事故も起きました。法面が崩れ住宅の壁に向かって流れ込んでいます。中には大きな岩もあり、室外機が壊されています。

 大分県日田市で飲食店を営む男性が10日、店の前で撮影した映像では、道路を猛烈な雨が川のように流れています。

 夜が明け、飲食店の入り口に積まれた土嚢(どのう)。階段を見ると、2段目の高さまで浸水していたことが分かります。臨時休業を余儀なくされました。

 福岡県では心配な事態が起こっています。西郷川は茶色く濁った水が速い流れで下流へ。

 10日の西郷川。午前11時、水位は低く見えます。ところが昼すぎから水位が急上昇。午後5時には橋のすぐ下まで迫り、あふれる寸前に。

 それから1時間後、住宅街を濁流が波打つように流れています。福津市周辺では観測史上、最大の雨となりました。

 この濁流に10日、60代の男女が流され、今も行方が分かっていません。警察の捜索が続いています。

 北九州市内では崖が崩れ落ち、茶色い土砂が道路に…。

■イチゴ畑浸水 キャンプ場で孤立

動画を撮影した福冨雅仁さん
「とうとう店の中まで浸水しています。心、折れています。畳が揺れまくってます」

 畳が浮き上がっていたのは熊本県玉名市の呉服店です。

動画を撮影した福冨雅仁さん
「商品の半分くらいは避難できたんですけど、あす、あさってもまだ降るんで今、片付けできない状況。怖かったというか、どこまで降るんだろうっていう気持ちの方が強かった」

 熊本県八代市。家の外に出ると、そこには水没したビニールハウス。中ではイチゴが栽培されていました。

 周辺も見渡す限り畑とは思えない状況が広がっていました。水は倉庫の中にも入り、重機も水浸しです。

 街のあちこちが冠水していました。

 熊本県上天草市内の様子。濁流が道路に押し寄せ、道路が見えなくなるまで、わずか30分ほどしかかかりません。

 別の場所も雨で道路が冠水。トラックが取り残されています。

 時間を追うごとに水位が上がり、不安そうに運転手が外を伺います。

 消防によりますと、運転手はその後、救助されたということです。

 上天草市では1時間に100ミリ以上の雨が降り、上天草市によりますと、キャンプ場などに20人が取り残されているということです。

 また、11日午後4時半現在、道路の冠水や建物の浸水が合わせて27カ所で確認され、土砂崩れも49カ所で起きています。

 熊本県甲佐町では、50代の男性が土砂崩れに巻き込まれて行方不明となっていました。家は大きく傾き、複数の車が壊れています。 

近所の人
「まさかこんな所、崩れると思いませんし、びっくりしました」

 そして午後2時半ごろ、建物内で男性1人が心配停止の状態で発見されました。

 熊本県に出されていた大雨特別警報は午後4時前、大雨警報に変わりました。

男性
「玄関に車が通るたび水が…」
「(Q.姉は中に?)中にいます。姉が目覚めた時には水が来ていた」

 水位が低くなったため、男性は高齢の姉を迎えに行くといいます。周辺は用水路の水があふれたということです。

 玄関先に水が来ています。

 男性たちは薬や着替えを持って避難しました。

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