2025-06-12 19:12:52 配信
「口をポカーンと」目撃者証言 逆走車は99歳男性だった

■「口をポカーンと」目撃者証言
目撃者
「かなりのおじいちゃんだった。ハンドル握って、顔をハンドルに近付けて、口をポカーンと開けて、自分でもよく分かってなさそうな表情をしていた気がします」
逆走してくる車を目撃したドライバーは、そう話します。
逆走の末、事故を起こした車を運転していのは99歳の男性だったことが分かりました。
事故は11日午後1時すぎのこと。場所は中央自動車道下り。長野県と岐阜県にまたがる恵那山トンネル内です。
トンネル内は2車線ともに下り車線。ところが。前を走る車が一斉にブレーキを踏みます。すると…。
現れたのは軽のワンボックス。運転手も何かがおかしいことに気付いていたのでしょうか。
高速道路とは思えないゆっくりとしたスピードで、車を走らせています。
目撃者
「僕はいつも通りオートクルーズで左車線を走っていた。 遠くに見える車が皆、減速し始めて、ちょっと様子がおかしいぞと思って走っていたら、追い越し車線から逆走車が現れたという感じ」
「(Q.逆走車のスピードは?)かなりゆっくりだった。駐車場の中を走るくらいのスピードというか、20キロくらいですかね、大体」
ゆっくりと視界から消えた軽のワンボックス。事故は恐らく、この後に起きたとみられます。
トンネル内での正面衝突。逆走車を運転していた99歳の男性は軽いけが。相手の車を運転していた41歳の男性は重傷です。
■逆走 なぜ起きた?
逆走は、なぜ起きたのでしょうか。99歳の男性の車は恵那山トンネルの入り口の手前にある園原インターチェンジで中央自動車道下り線に乗り入れたことが分かっています。
車は、そのままトンネル内を走行。逆走が起きたのはトンネルを出た直後のことでした。
トンネル出口の脇に見えるのは「チェーンベース」と呼ばれるチェーンの脱着のためなどに用意されたスペースです。99歳の男性は何らかの理由で本線をそれ、ここに進入。再び本線に合流するには本来、このようなルートで戻る必要があります。
ところが、99歳の男性はチェーンベースに入ってきた時と同じ道をそのまま戻ってしまい、そこから逆走が始まりました。
その後、99歳の男性はチェーンベースから約3.7キロの地点まで逆走し、トンネル内で正面衝突の事故を起こしました。
目撃者
「僕がすれ違った時は、その逆走車に傷も何もなかったと思うんで、その後だったんでしょうね。(逆走車が)ゆっくりだったんで止めに入ろうかと一瞬思ったが、申し訳ないけど素通りしちゃった。ただその後、トンネル内で事故が起こったと聞いてちょっと後悔している」
NEXCO中日本は、もし逆走車を発見したら衝突を避けるよう注意して走行し、同乗者が110番するか、料金所のスタッフに申し出るなどしてほしいと呼び掛けています。
警察によりますと、99歳の男性は適正な免許更新を行い、有効な免許証を所持していました。
逆走の経緯など本人から事情を聴いています。
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