2025-09-27 23:30:09 配信
迫る値上げラッシュ 食品3000品目に電気・ガス代も ペットボトルは1本200円超に

■国勢調査装う不審なメールに訪問者も
静岡・清水町の国勢調査員前田啓太さん(27日)
「国勢調査の調査票配らせて頂いておりまして…」
10月1日に行われる国勢調査に向け、書類を届けに住宅を回る調査員。静岡県の清水町では調査票は原則手渡しとし、3回訪問しても不在だった場合郵便受けに投函するとしています。ただ書類を受け取ってもらえても、こんなことが。
住民の女性
「調査員とは違う方が来てとか何とか…(話があるので)怖いんですよ」
静岡・清水町の国勢調査員前田啓太さん(27日)
「私は調査員なので、もし疑わしいようならこちら(町役場)に電話をしてください」
本物の調査員かを疑われてしまいます。住民の女性によるとネットなどで国勢調査を装った不審な事案を目にしたためだといいます。
静岡・清水町の国勢調査員前田啓太さん(27日)
「国勢調査員はこの国勢調査員証と、この青い国勢調査のカバンを持っているということをご説明させていただきまして、念のため電話確認もしていただければということでお伝えさせていただきました」
実際、「回答のお願い」と国勢調査を装った不審なメールが届いた人や、さらには…
国勢調査を担当する神奈川・横浜市統計情報課課長
「調査員だということで訪ねて来た方に対して住民が『調査員証を持っていますか?』と確認をしたところ逃げていったという事例がある」
詐欺と疑われる行為への警戒感でしょうか。自治体への問い合わせも殺到する事態となっています。また現場でもなかなか応対してもらえず調査員は苦労しているといいます。
神奈川・横浜市の国勢調査員
「対面で住民に『調査に応えてください』っていうことをお伝えしようと思っていましたけど、ほとんど出てこられなかった」
■10月値上げラッシュ食品3000品目以上
そして、10月は値上げラッシュの季節。原材料の高騰などが継続しているため、3000品目以上の食品が値上げされる見込みです。アサヒ飲料は、500ミリリットルの「三ツ矢サイダー」や「カルピスウォーター」を194円から22円値上げし、216円(税込み)に。タカノフーズは、納豆や豆腐、厚揚げの出荷価格を10%以上値上げします。
27日、横浜市にあるスーパーを訪ねると、80代女性のカゴの中には「三ツ矢サイダー」が。
80代女性
「これはね、暑い日に家に帰ってきて冷蔵庫から開けて飲むとね、疲れが一気にとれますね。何でも値上がりしちゃうから本当に困りますね」
1歳の娘を育てる母親
「お肉は安いところで買う感じで」
特売品を中心に少しでも値段が安いものを狙って買い物していました。
1歳の娘を育てる母親
「子ども優先で大人が食べるものに関しては、安いときに買って、冷凍したりとかっていうのをしないとやっていけないですよね」
スーパー横濱屋蒔田店磯貝仁店長(27日)
「賃金の上昇よりも値段の上がるスピードの方が速いので、(食品の)値上げに関しては今年10月で最後になればいいなと思います」
値上がりの波は、食品以外にも。10月から変わるのは「電気代」と「ガス代」です。この夏、政府が物価高対策などとして「電気代」と「ガス代」に補助金を出していましたが、これが9月で終了。その影響などから、10月使用分の「電気代」は東京電力で前月比520円値上がり8652円、「ガス代」も東京ガスで前月比222円の値上がり5710円となる見込みです。
◇
高島彩キャスター
「気になるのが10月からの値上げですね」
板倉朋希アナウンサー
「帝国データバンクによりますと、最も多いのは飲料類で2000品目以上。例えば、コカ・コーラは500ml入りのペットボトルが税抜きで180円から200円に。また食品では「サトウのごはん」が最大17%値上げ。その他、エバラの「黄金の味」シリーズなども対象です。こうした中、自炊の動きも広がっているようですが、未来調達研究所の試算では、一番安い朝食でさえ、この5年半でコストが1.5倍に増えているといいます」
「そして値上げの波は、食品以外にも広がっていて、各地の路線バスでは初乗り料金が10円から70円の幅で値上げ。さらに国際線の燃油サーチャージや、宅急便の料金も上がります」
「一方で、最低賃金の引上げが10月から来年3月の間で順次始まります。栃木県では来月1日から64円上がって1068円に。東京では3日から1226円となりますが、群馬(1063円)や秋田(1031円)では、来年3月からの実施です」
高島彩キャスター
「柳澤さんは、この最低賃金の値上げについてはいかがでしょうか」
ジャーナリスト柳澤秀夫氏
「決して十分ではないと思います。賃上げを上回る勢いで物価が上昇していますから。買い物の回数を減らすとか、あるいは買う物の量を減らすとか、いろいろと皆さん工夫しているが、もうそろそろ限界だと思うんです。深刻なのは医療費の問題で、これで医療費が上がるからといって診療控えをしまうと取り返しがつかないことになってしまいますから。政治は国民のこうした現実をしっかりと見据えた対策を打つ必要があると思います」
高島彩キャスター
「10月からいろいろと身近な生活周りが変わってきますから、慌てないように今のうちにいろいろと確認しておきましょう」
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