2026-04-21 09:54:40 配信

殺傷能力持つ武器輸出「原則可能」に 政府が閣議決定

 政府は、これまで救難や輸送など非戦闘目的の「5類型」に限定していた防衛装備品の輸出ルールを撤廃することを閣議決定しました。これまで原則禁止としていた殺傷能力を持つ武器の輸出が原則可能となり、安全保障政策は大きく転換します。

 今回の改正により、防衛装備移転3原則とその運用指針において、防衛装備品は殺傷能力の有無に応じて「武器」と「非武器」に分類されるようになりました。

 「武器」の輸出先は日本政府と「防衛装備品・技術移転協定」を結んだアメリカやイギリス、オーストラリアなど現時点では17カ国に限定します。

 その中でも現に戦闘が行われている国には原則輸出できませんが、安全保障上の必要性を考慮して「特段の事情」がある場合は例外的に認めるとしています。

 輸出の可否は総理大臣をトップとし、大臣らで構成される国家安全保障会議で議論し、輸出を認めると判断・公表した場合は国会議員に書面で事後的に通知します。

 輸出を決めるにあたっては相手国やその周辺に及ぼす影響なども審査し、輸出後も保全や管理状況をモニタリングすることで際限のない輸出に歯止めをかけたい考えです。

 ただ、国会の事前関与がなく、政府内の手続きだけで輸出が決まることに変わりはないため、野党側からは「実効性に欠ける」などの指摘が出ています。

 また、「防衛産業を成長産業にするのがそもそもおかしい」といった批判の声も出ています。

 一方で政府は、今回のルール改正を日本の護衛艦などの輸出促進を念頭に、同盟国・同志国との相互支援環境の構築につなげたい考えです。

 また、ロシアによるウクライナ侵攻などを踏まえ「有事に必要な継戦能力を支える生産能力を国内で確保するうえでも大きな意義を有する」と強調しています。

 複数の政府関係者は「最初から戦闘機や装甲車などを輸出するわけではない」との見方を示していますが、武器輸出が原則禁止から原則可能へと変わり、日本の安全保障政策は大きな転換点を迎えることになります。

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