2026-02-01 22:59:48 配信
【衆院選で問う外交安保】米欧溝に中国接近“予測不能の米政権”国際情勢が迫る選択
同盟国に対しても、厳しい要求を突き付ける米国。予測不能な対応を続けるトランプ政権と、日本はどう向き合っていくのか。今回の衆議院選挙では、「外交・安全保障」が、もう一つの重要な争点として浮上している。ANN(テレビ朝日系列)が先月24日と25日に実施した世論調査によると、衆院選で重視する政策として、「景気・物価高対策」が70%、「年金・社会保障制度」が44%と上位を占める中、「外交・安全保障」は3番目に多い結果となった。こうした状況の中、日本の安全保障にとっても重要な人物であるスターマー英首相が来日し、高市総理と首脳会談を行った。トランプ政権下では、同盟国の米国と欧州の間に溝が生じている。そうした中、欧州各国では、中国との関係を再構築・強化しようとする動きが相次いでいる。スターマー首相は来日に先立ち、中国との関係強化を打ち出していた。スターマー首相は1月29日、北京で習近平国家主席と会談した。英国の首相が中国を訪問するのは、約8年ぶりとなる。この8年間、両国関係が悪化していた背景には、英国が保守党政権下で、国家安全保障上の懸念から中国による投資を一部制限したことや、香港における反体制的な言動への取り締まりに対し、懸念を表明してきたことなどがあるとされている。今回の首脳会談と昼食会では、貿易や安全保障、ウクライナ戦争など幅広いテーマが議論された。その結果、英国民が中国を訪問する際の30日間の査証免除や、ウィスキーの関税引き下げで合意に至った。
中国との関係強化に動いているのは、英国だけではない。今月16日には、カナダのカーニー首相も、約8年ぶりに中国を訪問し、習近平国家主席と会談した。カナダは2024年、米国と歩調を合わせる形で、中国製EVに対し100%の関税を導入している。今回の会談では、双方が課してきた高関税を引き下げる方針を確認したという。会談後、カーニー首相は、「対中関係は、米国よりも予測可能で、結果が出ている」と述べた。これに対し、トランプ大統領は、カナダが中国と貿易協定を結んだ場合、カナダからの輸入品に100%の追加関税を課すと警告している。ただし、この発言があったのは1月24日で、カナダと中国の首脳会談が行われた16日からは、1週間以上が経過していた。この間に、カーニー首相はダボス会議で「古い秩序は戻らない。しかし、それを嘆くべきではない。過去を懐かしむことは戦略ではない。この断絶から、より良く、より強く、より公正なものを築くことはできる。そして、この道は、我々と共に歩む意思を持つすべての国に、広く開かれている」と述べていた。
一方、トランプ大統領と比較的友好関係にあるとされるイタリアでも、米国への反発が広がっている。2月6日からイタリアで開幕する冬季五輪をめぐり、米当局は、警備活動を支援するため、移民税関捜査局(ICE)の一部門を派遣する方針を発表した。これに対し、五輪を共同開催するミラノ市のサーラ市長は、「ICEは殺りくをいとわない民兵だ。彼らがミラノで歓迎されていないことは明らかで、それは疑いの余地がない」と強く反発している。
★ゲスト:小谷哲男(明海大学教授)、林尚行(朝日新聞コンテンツ政策担当補佐役)、久江雅彦(共同通信編集委員兼論説委員)
★アンカー:末延吉正(ジャーナリスト/元テレビ朝日政治部長)
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