2025-09-09 20:08:17 配信

自民党総裁選を徹底分析 有力候補5人の「強みと弱み」

 自民党総裁選は来月4日に投開票されることが今月9日午後に決まりました。ポスト石破の有力候補5人の強みと弱みを徹底分析します。

■フルスペック総裁選 候補者の動き

 9日、総理大臣官邸に届けられたのは高級メロンと幻の梨「恵水」で、茨城県八千代町から贈呈されたものです。石破総理大臣(68)は飛び跳ねるようにやってきました。

 重さ1キロ以上、糖度14度以上という厳しい条件をクリアした「幻の恵水」、1玉約1万円。その石破総理総裁の後任を選ぶ臨時の総裁選挙の日程が決まりました。

 告示は今月22日、投開票は来月4日。全国の党員・党友の投票を行う「フルスペック型」で行われます。

 その動向に注目が集まる小泉農林水産大臣。9日も総裁選出馬については態度を保留。

小泉農水大臣
「一致結束する形を作るため、環境を作るため、私自身が何ができるかを考えて判断をしたい」

 総裁選の争点については、こう話しました。

小泉農水大臣
「自民党だけで政治、国会は動かない。野党の皆さんとともに物価高対策を含めて政治を動かすことができるか問われる総裁選になる」

 衆参両院で少数与党となった自民党。誰が政権運営のかじ取り役になるにしても野党との協力が不可欠となります。

■ポスト石破 野党との連携は?

政治部 与党キャップ 澤井尚子記者
「誰がトップになるかで野党連携の在り方も変わってきそう。高市氏は、物価高対策としては食料品の消費税ゼロを訴えるなど減税政策を掲げている積極財政派の議員です。国民民主党の政策と似ている部分も多く、連携できる可能性があります。ただ、取材でも高市氏と玉木代表の個人的な関係があるようには見えません」

 国民民主党からは高市氏とは組みやすいとの声が…。

国民民主党幹部
「高市さんがいい。積極財政だとか経済成長とかね。だけど高市さんがそれをできるのか。石破さんしかり、高市さんも友達が少ない。党の反発を食らっても自分のやりたいことができる基盤と推進力があるかは未知数だ」

 高市氏は来週にも出馬表明する見通しです。

政治部 与党キャップ 澤井尚子記者
「小泉氏は後ろ盾として菅副総裁がいます。菅副総裁が安倍政権下で築いた維新との親密な関係性を引き継いでいて、小泉氏も吉村代表と良好な関係を築いているようです。党内や官僚からも『小泉氏で維新と連立して安定した政権を築いてほしい』との期待の声も上がっています」

 先月、日本維新の会代表の吉村大阪府知事の案内で関西・大阪万博を視察した小泉農水大臣。

日本維新の会 吉村代表
「僕から見ても小泉大臣は自民党の中でも改革派であり、個人的にも仲が良いので信頼しています」

政治部 与党キャップ 澤井尚子記者
「林氏は政策的にも中道で立憲、維新、国民といった3つの野党と連携できる可能性があります。野党幹部とも頻繁に会食を行うなど幅広い人間関係を築いています。小林氏は当選5回で党の主要な役職経験もないので、野党との交渉などの経験が浅く未知数です。茂木氏は高市氏と同じく積極財政改革路線で国民民主党と親和性があります。YouTubeで玉木代表と共演するなど人間関係も築いています」

茂木前幹事長
「玉木さんとは意外と皆さんご存じないかもしれないですけど、付き合いが長いんですよね」

国民民主党 玉木代表
「長いのと、あと色々、重なりもあって、一つはハーバード大学の先輩でもあります。党派を超えて非常に尊敬できる政治家の先輩の一人」

■玉木代表 協力する条件について

 総裁選を経て政治の状況は変わるのか…。

 現在の石破政権への協力を拒否している玉木代表ですが、今後、協力する条件について、こう話しています。

国民民主党 玉木代表
「ガソリンの暫定税率の廃止と103万を、178万円を目指して今年から引き上げると。この2つの約束は誰が総裁になろうとも生きていると。ぜひ新総裁のもとでもやってもらいたいし、そういうことに協力していただける総裁であれば協力したいと思います」

 ただ、自公連立政権に加わることについては慎重な姿勢を見せています。

国民民主党 玉木代表
「ただ連立となると、ちょっとまたね、レベルが違うし、選挙区の調整というのも簡単ではないと思いますよ」

政治部 与党キャップ 澤井尚子記者
「国会議員票の動きですが、構図が決まっていないなかでどの候補が有利になるのかは流動的ですが、小泉氏が出れば優勢なのは間違いなさそうです。同じ神奈川県出身の菅副総裁の支援はもちろんですが、旧岸田派の一部も陣営の中心に入っています。林官房長官も出馬の意向を固めて、きのう岸田前総理のもとを訪れていますが、岸田氏が小泉氏につくのか、林氏につくのかがポイントです。さらに党内唯一の派閥を率いる麻生氏の動向も注目です。党員票では1番人気とみられる高市氏ですが、議員票は推薦人の20人もギリギリではとの見方もある。そこで、前回支援してくれた麻生氏に期待を寄せています。ただ、小泉氏も先月、麻生氏のもとを訪れるなど出馬への理解を求めているとみられます。麻生氏としては候補が出そろうのを待って、情勢を見極めたうえで対応を決めるとみられます」

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