石破総理大臣は、インドのモディ首相と29日に会談し共同声明を発表します。防衛や経済分野での連携を強化するほか人的交流の拡大などについて合意する見通しです。

　政府関係者によりますと、「安全保障協力に関する共同宣言」を17年ぶりに改訂し、自衛隊との共同訓練を拡大するほかサイバー分野やAIの研究など新たな課題について連携していくことを発表する見通しです。

　日本とインドの間に位置する南シナ海などで覇権主義的な活動を続ける中国を念頭にしたものです。

　また、経済面では「AI協力イニシアチブ」を立ち上げるほか、半導体など新興技術での連携を強化する方針です。

　JR東日本が開発中の新型の新幹線「E10系」の導入についても合意する見通しで、30日には両首脳が新幹線で宮城県に移動し半導体大手の東京エレクトロンの拠点を視察する予定です。

　背景には、インド国内で半導体の需要が増大している一方、使用される半導体製品が中国からの輸入に依存しているという現状があります。

　インドとしては、サプライチェーンを強化する観点から国内での半導体製造にむけ、日本との連携を強化する狙いです。