福島県知事選特集 街づくりや復興の課題 双葉町に移住した子育て世代の女性は
2026/9/14 18:1410月に迫った県知事選について福島県が抱える課題や、有権者の思いなどをシリーズでお伝えします。
県知事選挙は10月8日告示、25日投開票の日程で行われます。
未曽有の複合災害から15年。
この先の街づくりを含めた復興をどう考えていくのか。
今回、双葉町に移住した子育て世代の女性に話を聞きました。
【双葉町に住む高久田祐子さん】
「原発事故の影響がまだ全然何も解決していないということに、あまりみんな興味を示さなくなってきているかなっていう感じがしています」
高久田祐子(たかくだ・ゆうこ)さん。
2022年10月にいわき市から避難指示の解除で人が住めるようになった双葉町へ、2人の子どもと移り住みました。
【高久田祐子さん】
「地域の人たちと仲良くなれたから、地域の人が日頃こんなこと思ってたんだとか、こういうことをやってみたいと思っているんだっていう話は聞けるようになってきた」
経理の在宅ワークをしていて、当初はあまり住民とのかかわりがなかったと言いますが、今では地域の子どもから大人までが一緒にご飯を食べたりできる交流イベントの企画などを行うようになりました。
移住して4年。
高久田さんの変化と共に町も変化を遂げています。
【町を案内する高久田さん】
「イオン、めちゃくちゃ助かってます」
「店長さんが住民の要望をすごく細かく聞いてくれて、この商品の何っていう品目まで絞ってメーカーまで絞ってくれて取り揃えてくれた。めちゃくちゃ親切です」
2025年8月には住宅街の近くに、唯一のスーパーマーケットがオープン。
これまでは車を出すなどする必要があった買い物環境がぐっと良くなりました。
2026年3月には待望の飲食店も。
【町を案内する高久田さん】
「めっちゃうまいんです、ここのソフトクリーム。カレーもおいしいし」
「結局そういうことなんですよね。なんか、何かが出来るってことにこんなに喜ぶこと今までなかったかも。そう言われるとそれって双葉町ならではというか双葉町にいるから感じること」
原発事故さえなければ当たり前のようにあるもの。
原発事故で避難指示が出た自治体としては最も遅く人が住めるようになった双葉町に、その当たり前が戻るにはまだ時間がかかります。
【高久田祐子さん】
「私が来た当初に比べたらにぎやかになってるし、人はいるし、不安材料は減ってるしというところで言えば、来たくなる街だと思います。ただ、これが近隣と比べられてしまうと、どうでしょうっていう」
義務教育学校などや放課後児童クラブを兼ねた学校が出来るのは2年後の予定。
開校に合わせて住宅街をさらに造成し、住む環境を整えていきますが、「選ばれる町」にはまだ足りないと感じている部分も…。
【高久田祐子さん】
「小児科と整形外科かな、専門的に見てくれる科が欲しいかなと思いますけど」
「新生児とかこれからここで赤ちゃんを産んで育てていくときには、絶対近くにあった方がいい」
町にある唯一の医療機関は、内科が専門の診療所のみ。
足腰の悪い高齢者が車で2、30分かけて南相馬市の病院に通う住民が少なくないそうです。
ただ、こうしたいわゆるハード面の整備だけでなく、もっと住民の声に耳を傾けてほしいとも感じています。
【高久田祐子さん】
「今じゃないよねって思うかもしれないんですけど、私たちはここに住んでいるので、今なんですよね、そういう声って届いているのかなとか」
震災と原発事故が起きてから15年と半年が過ぎました。
時間の経過とともに記憶は薄れていきますが、「原発事故は過去の出来事」ではないことを、高久田さん自身が移り住んで痛感しています。
【高久田祐子さんインタ】
「もうちょっと風化させないでほしいというか、風化っていう言葉じゃないまだ終わってないから」
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