新たな挑戦でつなぐ絆 アユがもたらす希望(楢葉町・木戸川)

2026/7/17 15:44
XでシェアFacebookでシェアLINEでシェア

福島県楢葉町の木戸川に、2026年もアユ釣りのシーズンがやってきました。

6月末の解禁日には、県内外から来た多くの釣り人で賑わっていました。

【木戸川漁協 鈴木謙太郎さん】
「危機乗り越えるためには、別の事業も始めて維持管理できれば」

アユを木戸川の新たな名物に。
そのために地元の漁協が2026年、新たな挑戦を始めました。
6月27日に迎えた木戸川のアユ釣り解禁日。150人以上が訪れました。

【いわき市から】
「楢葉町で(震災後にアユ釣りが)再開してからその年からずっと来てます」

楢葉町の木戸川は2021年にアユ釣りが再開し、2026年も釣りを楽しもうと多くの人が訪れています。
一方、木戸川で期待されることはほかにも・・・

【毎週釣りに来る人】
「サケの代わりにみんな釣りに来るのかなぁ」

【いわき市から】
「木戸川はやっぱりイメージは未だにサケがね、いっぱいたくさん上がってくるっていうイメージはありますね。」

【楢葉町から】
「木戸川のシャケは、昔はすごい量だったからな」

かつて、本州で最もサケが水揚げされたこともある木戸川。
町の避難指示が解除された2015年からサケ漁が本格的に再開し、サケが町の復興のシンボルでした。
しかし、震災や原発事故、そして、2019年の東日本台風による被害を受けて、長い間、サケの稚魚を満足に放流できませんでした。
そうした中、サケは全国的な不漁に見舞われています。

【木戸川漁協 鈴木謙太郎さん】
「今一番ひどい状況だと思うんですね。これを乗り越えられるように頑張っていきたい。」

震災と原発事故が起きる前は10万匹を超えるサケが水揚げされていましたが、2025年は25匹と過去最低の数字でした。

【いわき市から】
「やっぱりサケ獲れないとだめだっぺなぁ」

そうした中、木戸川漁協が新たな希望として期待しているのがアユです。

【木戸川漁協 鈴木謙太郎さん】
「サケがとれなくてオフシーズンの時に(漁協の)維持管理のための商売っていうか少しできないかっていうことで」

今年、新たに始めたのは、サケの養殖施設をアユの養殖に活用する取り組みです。
もともとこの施設は国の補助金によって再び整備したものだったため、サケ以外の魚で使うことはできませんでした。

【木戸川漁協 鈴木謙太郎さん】
「やっぱり半年くらいオフシーズンがあるので、その期間がどうしてももったいないというか、そういうときにうまくサケのふ化場を利用して、なんとかちょっとできないかっていうことで始まったのがきっかけですね」

記録的なサケの不漁もあり、この養殖施設を他の魚でも使うことができるようになりました。
ここで育てられたアユは漁協が開くイベントで塩焼きにして提供するほか、アユのつかみ取りなどにも使われます。
今では、アユ釣りがあるため、避難先から訪れる人もいます。

【楢葉町民】
「(アユ釣りに)来てるって聞いたときには、会いに来てます」
「いや、やっぱり嬉しいですよね。こうやっていろんな方が来てくれていると思うので」

原発事故による避難をして町を離れた人たちが再び、古里を訪れるきっかけにもなっています。

【木戸川漁協 鈴木謙太郎さん】
「つながりを取り戻すっていうか、これからもっと増やしたいなっていう思いでやってますよね」

楢葉町の復興のシンボル、木戸川のサケ。
地元の漁協は、サケに代わる新たな希望としてアユに期待を寄せています。

【木戸川漁協 鈴木謙太郎さん】
「とにかく今はできるアユから盛り上げられるように」
「木戸川があふれるくらいのサケとアユがいっぱいまた戻ってくるように頑張りたいと思います」

最新ニュース

全国ニュース