【特集】処理水放出から3年 “常磐もの”魅力を発信

2026/8/25 16:03
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福島第一原発のALPS処理水の海への放出が始まり、24日で丸3年が経ちました。

こうした中、老舗の鮮魚店は、試行錯誤を続けながら“常磐もの”の魅力発信を続けています。

新鮮な魚介類が並び、活気に包まれるいわき市の沼ノ内漁港の市場、水揚げされたのは、大きなヒラメ、そしてイセエビなどの常磐ものです。

処理水の海への放出が始まってから24日で丸3年が経ち、漁師たちは、当初抱いていた心配はないと話します。

【地元の漁師】  
「今まで通り漁ができなくなるっていうのが、自分の中では怖かったんで、それが可能っていうことなんで、これからも、なんか無事だといいなっていう、うん、思いますね」  
「安心して、おいしい魚を皆さんに届けられたらいいなっていうのは、思いますね」

平均取引価格も、放出前と現在でほとんど変わりがなく、仲買人も胸をなで下ろしています。

【仲買人】  
「市場の流れからいって、例えば、極端に値段が(取引価格が)下がってるとか、そういう部分がないんで。ということは、ある程度安定してる、うん、そういう水揚げに対しての販売もされてるっていう流れだとは思うんですけどね。はい」

こちらは、1923年創業、いわき市で代々続く鮮魚店「おのざき」。

常磐ものをはじめ、豊富な魚介類を取り揃えています。

処理水の海への放出については、漁師たちと同じように、風評被害の影響を心配していました。

【小野崎幸雄会長】  
「(風評被害の心配は)ありましたね。それはね。ええ。でも、大丈夫だよ、頑張ってくれっていう全国からの応援いただいているので、とにかく安心、安全な魚を売っていくんだ、売っているんだっていう自負のもとに、今までやってきましたので、絶対事故だけはないようにしていただきたい、そう思ってます」

処理水の海への放出が始まってから約1年後、この店舗では、「体験型鮮魚店」をコンセプトに、売り場を大幅にリニューアル。

客と会話ができる対面販売コーナーを設けるなどして、常磐ものを全面に打ち出しています。

【小野崎幸雄会長】  
「ここに来て、見て、魚はこんなの色々あるんだっていうの、お客様には楽しんでほしいですよ。あと、今日はあっちに伊勢海老とかは、伊勢海老とかありますけども、こういったものに、夏休みなので、子供さんに触れたら、ちょっと危険ですけども、見て楽しんでもらえたらなと思っています」

多くの人に“常磐もの”の魅力を知ってもらうために、おのざきでは、商品開発にも力を入れています。

こちらは、常磐もののヒラメやタイなどをジュレ状にして、ゴロっと閉じ込めた煮凝り。

【小野崎幸雄会長】  
「魚の身の厚さとか、食べてもらえば、脂があっておいしいねってわかるんですけども、実際それを、こういった形で手に取って、すぐ食べてもらいたいようなものを、今商品化しております」

他にも、缶詰めのカレーや離乳食など、様々な商品を開発し、幅広い世代に常磐もののおいしさを伝えていきたいと話しています。

【小野崎幸雄会長】  
「今の若い人たちは、だんだん魚離れ、それと、魚が高くなってきてるので、なかなか魚を食べるっていう機会が少ないと思うんですが、そういった若い人たちに食べてもらうような商品開発をしながら、これから常磐もの、魚の良さを知っていってもらいたいと思ってやっております」

店舗の中にある飲食店では、リニューアルを期に、常磐もののメニューを増やしました。

店で仕入れている、新鮮な魚を提供しています。

【茨城から来た人】  
「なんか、常磐ものでなんか有名って聞いていたので、すごい脂も乗っていて、すごい新鮮な感じがして、美味しいですね」  
(Q.福島の魚のイメージは?)  
「大丈夫なのかなっていう風な心配はあったんですけれども、やっぱり食べてみたら、美味しいし、全然気にしない感じですね」  
「検査でも大丈夫といわれているのなら、全然安心して食べられますね」

福島県沖で獲れた水産物について、県漁連は、これまでの10万件以上の検査実績やモニタリングなどを踏まえ、今年度から放射性セシウムの検査体制を見直しています。

水揚げされたものに関して、毎日実施していた検査を、週1回以上を原則とするなど、漁協ごとに魚種や頻度を決めることにしました。

原発事故から15年。

福島の水産業は、着実に前へ歩みを進めています。

【小野崎幸雄会長】  
「今まで当たり前にあったから、我々気づかなかったんですけども、震災直後、魚が全部、常盤ものが取れなくなったっていうことで、改めて他の地域からの魚を扱ってみると、我々は、すごい今まで素晴らしい魚を扱っていたんじゃないかなと思いました。だから、改めて今、常磐もののすばらしさっていうのを実感してやっております」

創業100年を超える代々続く鮮魚店では、これからも様々な試みを模索しながら、常磐ものの魅力を発信し続けていきます。

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