2026-04-08 18:43:42 配信

「25分間の会話」中身は? 高市総理×イラン大統領 電話会談

 高市総理大臣がイランの大統領と8日午後に電話会談を行いました。朝に合意した停戦でホルムズ海峡は本当に開放されるのか、専門家が解説します。

■高市総理×イラン大統領 電話会談

 高市総理はイランのペゼシュキアン大統領との25分間の電話会談を行いました。

 ギリギリでの回避でした。

 橋と発電所を攻撃するとした時刻が1時間28分後に迫った日本時間の8日午前7時32分。トランプ大統領がSNSに投稿しました。

トランプ大統領
「パキスタンのシャバズ・シャリフ首相とアシム・ムニール陸軍元帥の要請に基づき、私はイランへの爆撃及び攻撃を2週間停止することに同意する。これは双方による停戦である」

 それに続く39分後、イランのアラグチ外相も声明を発表しました。

アラグチ外相
「イランに対する攻撃が停止されるならば、我が国の強力な軍隊は防衛作戦を停止する。2週間の間、イラン軍の調整によりホルムズ海峡の安全な通航が可能となる」

 間を取り持ったのはパキスタンです。

 シャリフ首相は10日に最終的な合意に向けた交渉のため、パキスタンの首都イスラマバードにアメリカ、イランの代表団を招くとしています。

 イラン革命防衛隊に近いタスニム通信は、最高指導者・モジタバ師がイスラマバードでの交渉に合意したと報じました。

木原官房副長官
「今般の米国、イラン双方の発表、これを前向きな動きとして歓迎しております」

 トランプ大統領は直前までイランへの脅しを強めていました。

トランプ大統領
「イランのすべての橋はあすの夜12時までに破壊される。すべての発電所は機能停止に追い込まれ、燃え上がり、爆発し、二度と使えなくなる」

 さらに、日本時間の7日午後9時すぎには…。

トランプ大統領
「今夜、一つの文明全体が死滅し、二度と戻ることはなくなる。そんなことは起きてほしくないが、恐らくそうなる」

 対するイランも…。

イラン報道官
「我々はアメリカとその同盟国のインフラを標的とし、この地域の石油とガスを何年にもわたって使用できなくさせる」

 8日、さらなる混乱に発展していた可能性もありました。

 アメリカとイスラエルが始めた軍事作戦は様々な業界に影響を及ぼしています。

 その一つが缶やホイル、鍋など幅広く使われるアルミニウム。

ホクセイ金属 冨田昇太郎社長
「4、5年前まで極端に言うと(アルミの値段は)200数十円だった。アルミが699円になっていることは約3倍になっていること」

 日本にはアルミの製造拠点がなく、100%輸入に頼っています。

ホクセイ金属 冨田昇太郎社長
「中東地区から大体20%ぐらい輸入をしている。今回UAE(アラブ首長国連邦)のアルミ精錬所、そこが攻撃を受けてしまった。かなり致命的なダメージを受けてしまった。ホルムズ海峡がただでさえ通せんぼされているような状況になってるから、それに加えて実際の生産そのものは今はもうできなくなってしまった」

■ホルムズ海峡 開放される?

 海を通じた輸入だけではなく、空を通じた輸入も影響を受けています。

 例えば、刺身などでも人気のサーモン。

ノルウェーサーモン専門店 サーモンアトリエフース 店長
「基本的に国内で流通している(海外産)サーモンは空輸」

 そのなかには中東を経由して入ってくるサーモンも多いといいます。

ノルウェーサーモン専門店 サーモンアトリエフース 店長
「(中東経由の)便が使えないことで燃料代高騰以外に他のヨーロッパを経由する関係で、輸送費が全体的に上がって原価高騰につながっている」

 高騰を続けている原油価格は停戦の発表を受けて一時1バレル=90ドル台前半まで急落しました。

 問題は、この“2週間の停戦”が守られ、本格的な合意に結び付くのかです。

慶應義塾大学 田中浩一郎教授
「2週間はずい分、思い切ったなとは思う。具体的に何か協議に進展があったわけではないので、その点ではあまり楽観はしていない」

明海大学 小谷哲男教授
「アメリカとイランは交渉を続けたくてもイスラエルがそれを妨害すると、イスラエルがイランを攻撃して停戦が崩れることも考えておかなければ」

 イスラエルが攻撃を続けるレバノンについて仲介したパキスタンは“停戦の対象”と発表しましたが、イスラエルは“対象外”だと主張しています。

明海大学 小谷哲男教授
「今後、アメリカがどこまでイスラエルを抑えることができるかは極めて重要なポイントになってくる」

 今後の交渉についてイランは…。

キャスター
「犯罪国家のアメリカに10項目の提案を受け入れさせました」

 “10項目”にはイランによるホルムズ海峡の支配や中東のすべての地域からのアメリカ軍の撤退などが含まれています。

慶應義塾大学 田中浩一郎教授
「トランプ大統領がそもそも10項目を理解しているのか私は不思議でしかなくて。アメリカがのむような話にはならないと思うので、単に刻限を先送りする方便として検討に値すると言っているだけと見ている」

 気になるのはホルムズ海峡の通過。

 イランは停戦期間中“軍との調整で可能”だとしていますが…。

慶應義塾大学 田中浩一郎教授
「イラン側の認識ではホルムズ海峡を閉じていない、開いていますよということ。大きな変化があると思っていません。安全回廊含め、いくつかの船がこれまで同様に出入りすると、全面開放という話ではない」

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