先月、アメリカ第3の政党を立ち上げると宣言したばかりのイーロン・マスク氏が早くも消極的な姿勢を見せていると現地メディアが報じました。

　マスク氏は先月、「X」で2大政党制に不満を持つ有権者のために第3の政党「アメリカ党」を結成すると発表していました。

　ウォール・ストリート・ジャーナルによりますと、マスク氏はこの新党構想から離れ、側近には自らの事業の経営に専念したいと伝えているということです。

　マスク氏はトランプ陣営に約420億円の献金を行いながら減税法案を巡って対立した一方、次の大統領選挙ではバンス副大統領を支援すると周囲に公言していて、新党立ち上げでバンス副大統領や共和党との関係悪化を避けたい狙いもあるとみられています。

　また、マスク氏はここ最近、SNSでトランプ大統領や共和党に批判的な投稿をしていないほか、7月には関連するイベントへの出席をキャンセルするなど、新党立ち上げへの動きはないということです。

　記事ではマスク氏は新党を断念したと公式に発表していないものの、来年の中間選挙が近付けば、また考えを変える可能性もあるなどと側近が話しているとも伝えています。