2025-06-24 16:13:05 配信
蘇州・日本人親子襲撃事件から1年 いまも死亡した中国人女性を悼む献花

蘇州市内のバス停では24日朝、1年前にここで刺された中国人の胡友平さん(当時54)をしのんで、中国人男性が小雨の中で花束を供えていました。
記者が声を掛けると、静かにこう話してくれました。
「胡さんは一般人でありながら、身を挺して子どもたちを守ってくれた。これは心に刻まれる行いです。犯人に対しては今も許せない気持ちです」
1年前、ここでスクールバスを待っていた日本人の親子が男(当時52)に刃物で切り付けられ負傷し、止めに入ったバス案内役の胡さんも刺されました。
日本政府は事件を機に、中国のすべての日本人学校で警備を強化。スクールバスに警備員を乗り込ませるなど対策を講じました。
中国・蘇州市側もバス停周辺の巡回などを強化したといいます。
日本人学校へ子どもを通わせる母親は、「周囲の中国人が皆、優しい。事件後は警備がしっかりとしていて、普段通りに過ごせています」と話します。
また、蘇州市から車で2時間ほどの上海市で子どもを通学させる父親も、「朝、子どもたちと一緒に警備員がバスの一番前に座って、学校の敷地内まで入ってくれる。蘇州の事件では男がバスに入ろうとしたそうなので、食い止めて頂けるのは安心につながります」。
一方、ANNの取材では、中国本土に11ある日本人学校の児童・生徒がこの春、去年より約1割減ったことが分かりました。
ある父親は「(児童の減少を)すごく実感しています。周りの会社の方の話を聞いても『(駐在員は)本帰国だけで代わりは来ませんよ』とも聞く。日本人は少し減っているのかな、という印象です」。
保護者の間からは安全面だけでなく、中国国内の消費が落ち込み、経済が低迷している影響が大きいのではという声が上がっていました。
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