2026-03-05 18:51:06 配信

“金庫から1億円横領”の罪 男に判決 手口は?“裏切り告白”手紙も

 漁協系金融機関の金庫から1億円余りを横領した罪に問われた男に判決です。

■手口は?“裏切り告白”手紙も

 男は職場に置き手紙を残して去り、指名手配になっていました。

被告を知る人
「(Q.お金に困っている様子は?)分からん分からん。私たちも本当に…何があったんやろうって聞きたい」

 店長とともに行方が分からなくなったのは現金1億600万円という巨額の金でした。

被告を知る人
「本当に、いい子やから。誰に聞いても。なんというか、人当たりもいい」
「まさか1億600万円…」

 「いい子」と言われる男に何が起きたのか。裁判から見えてきました。

 本州最南端の港町である和歌山県串本町。去年9月に事件は起きました。現場は漁協の組合員などが利用する金融機関です。

 3連休明けだった、その日。従業員が金庫の中を確かめたところ、中にあったはずの現金1億円余りがすっかり姿を消していたのです。

 そして、空になった金庫内には「こんな形でみなさまを裏切ることになったこと、本当にごめんなさい。新田」と、裏切りを告白する置き手紙が…。

 手紙を残したのは当時、店長を務めていた新田博志被告(45)。

 職場の金融機関から現金1億600万円を持ち出して横領した罪などに問われています。

新田被告
「間違いない、事実です」

■“金庫から1億円横領”男に判決

 初公判では横領を認めた新田被告。その手口について、検察側は…。

検察側(冒頭陳述から)
「従業員全員が退社した後、防犯カメラの電源を切り、金庫内から現金を盗み出していた」

 新田被告は他の従業員が退社するのを確認し、防犯カメラの電源をオフに。金庫内の金を盗んだとされています。

 また、横領事件の前に行ったとされるのが…。

検察側(論告から)
「被告人は顧客から定期貯金等として現金を預かると顧客の口座から現金を出金。また定期貯金証書を偽造して、その全額を着服していた」

 新田被告とは、どのような人物だったのでしょうか。

新田被告を知る人
「本当に、いい子やから。誰に聞いても。人当たりもいいし。清潔感があって、きちっとして」

 生活ぶりについては、こんな話があったそうです。

被告を知る人
「独身だから、洗濯してもらうのに毎週金曜日には(実家に)帰っている」

 ただ、検察側は異なる人物像を示します。

検察側(論告から)
「被告人の供述によれば、被告人が営業店に勤務し始めたころから顧客の定期預金を横領していたのであって、約18年にわたって犯行に及んだ。自らの着服が発覚しそうになると、店舗の金庫から現金を持ち出して犯行に及んだ」

 また、そこまでの金が必要になった背景について…。

検察側(論告から)
「被告人はパチンコや競馬などのギャンブルにのめり込み、その遊興費のために消費者金融から借金を重ねていた」

 そして、今月5日の法廷では裁判長が「被告人の刑事責任は極めて大きい」としつつ…。

裁判長
「被告人の今後の人生につき予想される経済的苦境を理解しつつも、その更生に助力したいと考えている実母や婚約者が存在する」

 新田被告には拘禁刑4年10カ月の判決が言い渡されました。

 最後に裁判長は、このように語り掛けました。

裁判長
「もし逮捕される直前のように責任から逃れることになりますと、今あなたに残されたものもなくなることになります。あるいは、貴方のもとに戻ってくるかもしれないものも戻ってこなくなります」

 「どうするのがいいのか、ずっと考えて行動することを願う」と、判決は締めくくられました。

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