2026-02-27 19:11:11 配信

“老人ホームの入居権”31億円詐取か 巧妙「リレー形式」とは?

 「老人ホームの入居権が当たった」と嘘を言い、高齢者から現金をだまし取ったとみられる事件。被害総額が31億円に上るとみられるなか、犯罪グループの「巧妙な手口」が見えてきました。

■「老人ホームに入居できます」

 茨城に住む67歳の女性に電話を掛けてきたのは、不動産会社を名乗る人物です。

不動産会社を名乗る人物
「老人ホームに入居する権利が当たった」

女性(当時67)
「健康なので必要ない。他の人に譲って」

 女性は断ったものの、最終的には1760万円をだまし取られました。

 その現金回収の手口は“リレー形式”というものでした。

■巧妙「リレー形式」とは?

老人ホームの関係者を名乗る人物
「1000万円の振り込みを確認した」

 今度は、老人ホーム関係者を名乗る人物からの電話。女性には身に覚えがなく、改めて電話をすると「不動産会社は捕まりました」と言われます。

 すると今度は、弁護士を名乗る男から電話が…。

弁護士を名乗る人物
「名義貸しは犯罪。財産を押収されると困ると思うので、供託金として送って」

 女性は現金1760万円を送ってしまったといいます。

 男らは金をリレー形式でやり取りしていました。住宅街の一角にある公園の小さなトイレで別のメンバーに受け渡したということです。

 警視庁によると、まず男らは被害者に現金を段ボールやレターパックに入れて都内のマンションの空き部屋に送らせます。

 その部屋の住民になりすました犯行グループの1人は、配送業者から荷物を受け取ると、近くの公園のトイレの個室へ。そこで別の3人組と落ち合い、金を渡していたということです。

 被害総額は約31億円に上るとみられるこの事件。回収役だけで、30人にも上ります。そのトップである湯浅健人容疑者(32)が逮捕・送検されました。

 どういうグループなのでしょうか。

社会部 警視庁担当 虎谷悠生
「湯浅容疑者をトップとする現金の回収役だけで30人います。今回の手口からカンボジアを拠点とするかけ子・受け子など、さまざまな役割のグループが複数存在するとみられています。ある捜査関係者は『現時点の捜査では実態は全く分かっていない。グループが国内外に複数あり、規模感すら分かっていない』と話していました。その一方で、湯浅容疑者のグループ30人の関係性について明らかになったこともあります。メンバーはSNSで集められたわけではなく、学校の先輩・後輩の関係で、数珠つなぎ的に集まったとみられるということです。先輩・後輩の関係のため、結束力が強く、逮捕された男らが仲間を売ることをせず、取り調べが難航する可能性もあると話していました」

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