2025-12-16 15:56:35 配信
旅客機の窓から大気成分を高精度に自動観測する新技術 ANAとJAXAが共同研究
全日空とJAXA(宇宙航空研究開発機構)は飛行機を使って大気汚染や温室効果ガスを調べる新しい取り組みを始めたと発表しました。客室内から高精度で自動観測できる世界初の技術だということです。全日空とJAXAが共同研究で開発したのは、人工衛星と飛行機を組み合わせた大気成分の自動観測技術です。
他のエアラインでも観測手法が開発されていますが、それらは飛行機の周辺の外気を取り込むといった方法です。
一方、今回の研究は客室内の窓にカメラを取り付け、機体から50キロメートル範囲内の地表の状況を観測することができる世界初の技術だということです。
これまではJAXAが開発した装置を毎回機内に持ち込んで観測していましたが、今回、ボーイング737型機の客室内の一部を改修し、カメラ機器を機内に搭載することで定期旅客便での観測が実現しました。
一日に4便ほど観測することができるということで、今年度中に2機体による観測を実現させるとしています。
全日空とJAXAは温室効果ガスの削減に向け、都市単位での詳細な観測や各地点における森林の二酸化炭素吸収量の確認など、幅広い活用が期待できるとしています。
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