2025-08-20 12:17:47 配信

道頓堀ビル火災 二手に分かれ消防隊員退避 死亡の2人は出口たどりつけず?

 大阪・道頓堀の飲食店が入るビルで、消防隊員2人が死亡した火事で、現場となったビルが消防の立ち入り検査で行政指導を受けていたことが分かりました。

■道頓堀ビル 過去に行政指導

 燃え盛る炎の中、ビルの中で命を落とした消防隊員の森貴志さん(55)と長友光成さん(22)。消防によると、ビルはおととし6月の立ち入り検査で、消防法で定められている火災報知器の設置状況や避難訓練の実施など6項目について違反があったとして、行政指導を受けていたことが分かりました。

 このうち改善されたのは、一部のみだったということです。

 消防隊員2人が死亡した当時の状況も、少しずつ分かってきました。

大阪市 横山英幸市長
「天井の崩落で逃げ道を見失って、上階に避難したなかで避難場所がなくなり、呼吸の問題で亡くなったと考えられるのではないか」

 他の隊員とともにビル5階で活動していた2人。その時、天井部分が崩落したため、二手に分かれて避難。一方は出口にたどり着きましたが、2人は逃げ道を見つけられず、6階に避難した後、命を落としたとみられます。

 大阪府警は司法解剖の結果、2人の死因は酸素欠乏による窒息だったと発表しました。死亡推定時刻は火災の通報があってから、およそ20分後の午前10時10分ごろだったということです。

 19日、現場に設置された献花台。訪れた人の中には、消防隊員の姿もありました。

献花に来た消防士
「取り残されているのはめったになかった。アクシデントが起こったとは思っていた。まさかこんな大変なことになるとは想像もしなかった」
「仲間なので手を合わせずにはいられない」

 大阪市消防局は火災原因の究明のため、21日にも事故調査委員会の会議を行う予定です。

(「グッド!モーニング」2025年8月20日放送分より)

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