2025-07-08 17:36:50 配信

よくある名字で詐欺電話相次ぐ 巧妙手口

■巧妙手口“加藤”名乗る詐欺

“加藤”と名乗る男
「学校の緊急補修に使う資材を購入したい」

 札幌市の塗料販売店に電話が掛かってきました。実在する中学校「札幌市立中島中学校」の学年主任、加藤一二三と名乗る男からです。

塗料販売業者
「発注書と教育委員会の印が押してある許可通知書をメールでいただいた」

 注文通りに商品を仕入れると今度は…。

“加藤”と名乗る男
「指定の業者から『防災グッズ』を仕入れてほしい」

 総額101万円もする「防災グッズ」を“加藤”は追加発注してきました。塗料販売店は不審に思い、仕入れ先の会社を調べたところ…。

塗料販売業者
「T-solutionという会社。色々調べた結果、全く会社名もヒットせず。加藤さんと名乗る方に『もうバレてますよ』と伝えたら、すぐに電話が切れました」

 中島中学校に問い合わせたところ、加藤という教師はいませんでした。

■“渡辺”“上田”相次ぐ詐欺電話

 さらに熊本市内では“渡辺”と“上田”による詐欺の電話が…。

“渡辺”と名乗る男
「〇〇大学病院の関係者なんですけど、6名で1人1万円の予算で予約したい」

 熊本市内の飲食店に電話した男は“渡辺”と名乗っていました。肩書は実在する大学病院の関係者だといいます。

 LINEでのやり取りを希望した“渡辺”は予約当日の昼になって、こんな要求をしてきました。

“渡辺”と名乗る男
「ちょっと高いワインなんですけど、3本用意してほしい」

詐欺電話を受けた飲食店の店長
「(Q.わりとある話?)ないと思います。高級なワインをその日に仕入れて開けるってまずない」

 1本20万円ほどする高級ワイン。「用意するのは難しい」と断ると…。

詐欺電話を受けた飲食店の店長
「大学で取引している酒屋が(ワインを)持っていると。『飲食店さんから電話してもらったら安くなるかもしれないので電話してもらえませんか』という話」

 “渡辺”から伝えられた酒屋の担当者“上田”に電話をすると、「ワイン代を先に振り込んでほしい」と言われたといいます。

 店長は渡辺からの予約を断りました。 

 酒屋は長崎県に実在する酒屋ですが“上田”という社員はおらず、九州地区の飲食店から同様の問い合わせが複数きているといいます。

詐欺電話を受けた飲食店の店長
「ちょっと迷惑ですよね。(予約が)6人だったからまだなんとか。これが12人だったり貸し切りだったら損害はかなり大きい。まるまる週末(の売り上げ)がなくなるのと一緒なので」

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