2025-07-02 19:10:27 配信

あなたの“常識”間違ってるかも… 熱中症防ぐ水分補給 何を?いつ?

 あなたの水分補給が間違っているかもしれません。熱中症を防ぐために何をどのタイミングで飲めばいいのか、専門家に聞きました。

■各地でゲリラ雷雨発生

 2日午後2時半すぎの山形県上山市を襲ったゲリラ雷雨。激しい雨音が響き、視界は真っ白。

 風も吹き荒れます。

撮影者
「道路が冠水しています」

 市内の道路は茶色の雨水でアスファルトが見えなくなっています。車が水しぶきを上げて走っていました。

 土砂降りの雨が道路を打ち付け、雷鳴が響き渡ります。

上山市にある浄光寺の住職
「状況としては、降り始めは普通の雨だったが、そこから雷が鳴りだして10秒に1回ぐらい雷が鳴っている状態。雨も一気に激しくなって、5分くらいで下水があふれた。川のように道路がなっていて、色んなものが流れていて、車で出ようと思ったらゴンッてなった。びっくりして見たら大きな植木鉢が流れていて車の後ろに挟まっていた」

 上山市付近では1時間に約100ミリの雨が降り、「記録的短時間大雨情報」が発表されました。

 心配なのは突然の大雨だけではありません。

 西日本を中心に真夏のような暑さ。大分県日田市では5日連続の猛暑日です。

 そうしたなか、特に注意したいのが体の異変です。

■“梅雨バテ”急増 対策は?

患者(70代)
「急に暑くなってからおかしくなって、あんまり食欲が出てこなくなって…」

 千葉県のクリニックを訪れた70代の女性。倦怠(けんたい)感と食欲不振を訴えていました。

たけしファミリークリニック 北垣毅院長
「倦怠感があって寝付けない。いわゆる“梅雨疲れ”と合致する」

 この時期に急増しているというのが“梅雨バテ”。聞きなじみのない言葉ですが、一体どういった症状なのでしょうか。

たけしファミリークリニック 北垣毅院長
「梅雨バテはこの時期、非常に湿度が高くなり、汗がかきにくく熱がこもってしまう。それにより自律神経が乱れ、色々な症状が来る。頭痛、めまい、倦怠感、おなかの調子が悪くなる、イライラする、不眠、鬱(うつ)のような症状」

 一体、どう対策すればいいのでしょうか。

たけしファミリークリニック 北垣毅院長
「(汗を)かきにくい季節だからこそ、汗をかく訓練をする。おすすめしたいのがお風呂。ゆっくりとぬるま湯に10分、上がってまた10分(入浴)を繰り返して、交代浴をするのがすごくいい」

 医師がすすめる、ぬるま湯での入浴。それが天然温泉で対策できます。

 埼玉県にある天然温泉が自慢の玉川温泉。ここで実施されているのは…。

70代の人
「こっちの方がいい夏は。長く入っていられるし。ただ、そうは言っても出ると温泉だから汗が止まらなくなる。長い時間入るとね」

 先月20日から期間限定で始まった「不感温浴」。露天風呂の温度を41.5℃から36℃ほどに下げ、人の体温と同じ温度にすることで長くお風呂につかることができます。

昭和レトロな温泉銭湯玉川温泉 加藤由美支配人
「夏であまりにも高い温度だと長く入っていられない、負担が掛かってしまうので、なるべく負担のないように自律神経が整うよう提供している」

■熱中症対策のポイント

 温泉に入って汗をかいた後は水分補給が大事。この時期、特に飲みたいのが、やっぱり「麦茶」。

 東京・江戸川区の麦茶工場。今が1年で一番の繁忙期です。

 室温は、なんと40℃近く。

小川産業 小川良雄代表
「一番怖いのは熱中症だよね」

 過酷な環境のなか作業は続きます。

 そんななか、熱中症を防ぐポイントが…。

小川産業 小川良雄代表
「あーうまい」

 仕事の合間に、こまめに麦茶で水分補給。

小川産業 小川良雄代表
「色がすっきりしてきれいでしょ。うまいよね。優しい味だよね」

 熱中症の引き金になるのが脱水。正しい水分補給の仕方、知っているでしょうか。

好生医院 石塚健太郎副院長
「定期的な水分補給が重要。口が乾く、だるさ、めまい…症状が出る前の段階で決まったタイミングで水分摂取」

 起きた後、お風呂の前後、食事中など喉が渇いていなくてもこまめに飲むのがポイントです。

好生医院 石塚健太郎副院長
「最低ライン、食事以外で(一日)1.2リットル取ることが重要」

 ただし、飲むのは水だけでは不十分。

好生医院 石塚健太郎副院長
「たくさん汗をかいている状況で水だけを摂取していると、ナトリウム値が下がって、けいれん・意識障害、会話をしていて何かチグハグな会話になってしまう」

 汗と一緒に塩分も出ていくため、スポーツ飲料や塩分タブレットなどで補給も忘れずに。

 さらに、緑茶やコーヒーなどカフェイン入りの飲み物も脱水対策になるといいますが、飲み方にはポイントが…。

好生医院 石塚健太郎副院長
「一日かけてカフェインを飲むならいいが、短時間だと利尿作用が強まると言われている」

 カフェインの摂取は一日400ミリグラム以内が目安。コーヒーなら3、4杯、緑茶なら2リットルほどまで。

 これが湿気疲れと熱中症から身を守る夏の水分補給術です。

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