2025-06-05 18:21:25 配信
意識不明の運転手に代わってタクシー操作 大事故防いだ親子に表彰

■大事故“防いだ”親子に表彰
宇都木正之さん
「急にハンドルを取らなきゃと思って、体が動いていました」
栃木県警から感謝状を贈られたのは会社社長の宇都木正之さん(52)と息子・仁也さん(19)です。
先月15日、北関東自動車道を走行するワゴンタクシーの車内には62歳の運転手と、社員旅行で群馬県から東京駅に向かう宇都木さんら9人が乗っていました。
ところが、岩舟ジャンクションで異変が。運転手が意識を失ってしまったのです。
宇都木正之さん
「運転手が居眠りしているのかと思って、ガードレールの方に寄っていくので『あぶない!』と言ったら、言った瞬間に『ドーン』とぶつかった」
運転手が苦しそうにいびきをかくなか、タクシーは右のガードレール、次は左にと衝突を繰り返します。
絶体絶命のなか、宇都木さんが後ろから身を乗り出してハンドル操作を開始。しかし…。
宇都木正之さん
「スピードは(落ちない)。意識を失って、アクセルを踏んだままだった。その時、初めて気が動転して、うわーっと思って『助けてくれ!』と叫んだ」
このピンチにもう1人が動きます。なんと助手席から潜り込み、手でブレーキペダルを押したのです。
宇都木さんを救ったのは息子の仁也さんです。欠員が出たため、急きょ社員旅行に参加していました。
タクシーは400メートル過ぎた場所でようやく停止しました。
宇都木さんたちは車内で心臓マッサージを行いましたが、運転手(62)はその後、死亡。病死だったということです。
宇都木正之さん
「助かればいいなと。そうすれば全員(助かって)丸く収まるのかなと。運転手さんも助かってくれればほんと良かったんですけどね」
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