高速道路での逆走が相次いでいます。こうした逆走車にもし遭遇したら、そして自分自身が逆走してしまったらどうすればいいのか専門家に聞きました。

■遭遇したら？逆走したら？

　高速道路の逆走。過去にはこんなケースも…。

　早朝の外環道で前方からヘッドライトを光らせた車が…。逆走車です。追い越し車線を逆走したその先には正面から走ってくる別の車が。あわや正面衝突。間一髪、正面の車が急ブレーキで減速。車線を左に逸れて衝突は回避。逆走車はハザードをつけながら走り去っていきました。

　北関東自動車道のドライブレコーダー映像。突然、ハザードをつけて路肩に寄せる車。その先、追い越し車線には、またも逆走車。後続車は即座に減速し、左車線へ回避。衝突は免れました。

　トンネル内でも…。

　走行車線を進むトラックの前に逆走車が、ゆっくりと追い越し車線を進んできます。トラックは危険に気付き、ハザードをつけて減速。後続車へ注意を促します。逆走車は、そのまま走り去っていきました。

　高速道路での逆走は年間約200件。そのうち事故に至るのは2割ほどですが、死亡事故は高速で起きた他の事故と比べて36倍です。

　逆走の最大の原因が誤って出口から進入すること。

　では、逆走車と遭遇した場合はどうすればいいのでしょうか。

　掲示板などで逆走車の情報を見聞きしたら、まずはスピードを落とし、前の車との車間距離を十分に取ること。

交通事故鑑定人　中島博史氏
「逆走車は追い越し車線側を走る傾向が多い。自分がキープレフトで走っているつもりになるから。左側の車線を走り、前方を注意して車間距離を空ける」

　そして、前方で逆走車を見つけたらハザードをつけて減速。回避に集中して下さい。同乗者がいれば110番。1人の時は非常電話や料金所スタッフへ連絡を。

　次に、もし自分が逆走してしまった場合です。

交通事故鑑定人　中島博史氏
「逆走した場合は標識類がすべて銀色の裏面が見えます。それは逆走している状態です」

　また、中央分離帯が左にある時も逆走のサインです。

　すぐに安全な場所に停車し、ハザードを点灯。可能であれば車外の安全な場所へ避難し、通報し状況を知らせて下さい。

交通事故鑑定人　中島博史氏
「走り続けると危険性が非常に高い。まずはスピードを落として停止することを最優先に」