2025-06-14 18:47:02 配信

店頭販売開始から2週間 備蓄米「味・食感が劣る」6割超 「また食べたい」7割超

 随意契約の政府備蓄米の店頭販売が始まってから2週間。備蓄米を食べた人の6割以上が「味や食感が新米と比べて劣る」と感じていたことが分かりました。

■備蓄米「味・食感が劣る」6割超

 「イオン九州」の店舗では14日が初めての備蓄米販売。店前には朝から大行列ができ、開店を早めました。

 販売されたのは2022年産のいわゆる「古古米」で、5キロ2138円です。

備蓄米を購入した客
「(家のコメが)少なかったので、ごはんではないものにしようと考えていたが、(コメを)買えたからカレーにしようかな」
「(価格が)高すぎて手が出せず、麺やパンになっていたので、本当に楽しみにしていた」

 随意契約の政府備蓄米の店頭販売が始まってから2週間。実際に食べた人の反応も明らかになってきました。

 データ分析会社がおよそ1000人を対象にしたアンケートでは、味や食感が劣ると感じた人は62%で、変わらないと答えた人を大きく上回ることが分かりました。

 不満理由については「においが気になった」「パサパサしていた」「炊き上がりが硬かった」などの意見が多くを占めています。

 ただ、それでも7割以上の人が今後も備蓄米を「ぜひ食べたい」もしくは「食べてもよい」と回答しています。

■店頭販売開始から2週間 きょうも行列

 随意契約による「備蓄米」の販売は鹿児島市のストアでも始まりました。こちらで販売されたのも「古古米」で、5キロ2160円での販売となりました。

備蓄米を購入した客
「やったーという感じで。ニュースであちこちでやっているが、きょう卵を買いに並びに来たけど、コメもあったからうれしかった」

 店は混乱を防ごうと前日まで販売の告知を控えていましたが、午後2時までには販売した3店舗すべてで完売となりました。

 一方、農家は2000円台の備蓄米が出回っていることに対して複雑な気持ちを抱えていました。

じゅんちゃんファーム 宮本純社長
「備蓄米の価格につられて今、高騰しているコメの値段も値崩れしてしまうのではという心配。一般の国民の皆さんにもコメの食べる日数を、毎日食べていたものを週2、3回に減らすとか、そういうことも起きているものですから」

 静岡県浜松市の米農家・宮本純さん。生産農家の減少に危惧を抱き、もうかる農業を目指しています。

 今年から本格的に再生二期作に取り組んでいます。1回の田植えで同じ株から2回収穫できるもの。8月に1度目の収穫。40センチ残した株から再び生育し、11月に2回目が収穫できます。

 宮本さんは再生二期作を全国に普及させたいと考えていますが、国の政策がネックとなっているといいます。

宮本純社長
「実質、今、減反政策がまだ続いていて、田んぼをつぶしてコメを作らないようにさせるために年間700億から800億円の予算を使っている。それを生産者に機材を補填するための予算として振り替えていただいたら、生産者も安心してコメが作れる」

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