2025-05-20 11:15:15 配信
財政状況「ギリシャよりよくない」 財源なき消費税減税巡り 政府と国民民主党が火花

■消費税減税の“財源”で火花
20代 会社員
「自分が小さい時は(消費税が)5%だったんですけど、そこまで戻ってくれたらうれしい」
30代 会社員
「下げてくれるなら0%にしていただきたい」
国民からも求める声が高まっている消費税の減税。しかし、それを実現すれば必要になるのが財源です。
なかでも、財源なき減税に慎重な政府と、財源は「赤字国債でいい」と主張する国民民主党。その両者が、19日に国会で激突しました。
国民民主党 浜野喜史参院議員
「今は減税して国民の負担を減らして、消費を増やしていこうと、これがやるべき対策だと。財政的な制約があるから、躊躇(ちゅうちょ)されているという理解でよろしいでしょうか」
石破茂総理大臣
「我が国の財政状況は間違いなく、極めてよろしくない。ギリシャよりもよろしくないという状況でございます。『財源は国債で賄う』考え方には、賛同いたしかねる」
国民民主党も譲りません。
浜野議員
「日本のような先進国においては、『国債の債務不履行はない』と2002年に言ってるじゃないですか。これ財務省のホームページ載ってますよ」
持ち出したのは、かつて財務省が外国の格付け会社に対して、日本国債の信用力をアピールするために出した意見書です。
確かに、自国通貨建て国債のデフォルト、つまり「債務不履行は考えられない」の文字があります。さらに、日本国債はほとんどが国内で安定的に消化され、日本は世界最大の経常黒字国で、外貨準備も世界最高と強調しています。
これに加藤勝信財務大臣はこう述べました。
「財政危機というのはデフォルトだけではなくて、金利の急激な上昇や国内の急激なインフレ、こういうものが当然出てくるわけであります。財政運営に対する信認が損なわれるような事態が生じれば、さまざまな影響が生じる可能性そのものを否定しているものではない」
■玉木代表「国民の懐が破綻してしまう」
国民民主党が主張するのは、政府・日銀は通貨を発行できるため、理論上は財政支出できる金額に限界がないというもの。一方で、需要が増えすぎるとインフレを招く恐れがありますが、今の消費が弱い状態の日本であれば、財源を気にせず国債発行で消費税を減税できるというのです。
浜野議員
「需要が供給力を上回るまでは、積極的な財政支出の増、減税が可能であるという主張なんです」
加藤大臣
「過度なインフレが起きないかぎり、国債をいくらでも発行できる。こういう考え方だと思いますが、ただ少なくとも主要先進国でそうした考え方にのっとって財政運営をされている国は、私はないと思っておりますし、日本国もそういう考え方ではありません」
結局、議論は平行線に終わりました。
国民民主党の玉木雄一郎代表は次のように述べました。
「森山自民党幹事長が『赤字国債を発行すると国が滅びる』みたいなことを言っていましたが、過度に財政均衡や財政健全化に配慮しすぎると、国の懐は破綻しませんけど、国民の懐が破綻してしまうので、そのバランスだと思っています」
(「グッド!モーニング」2025年5月20日放送分より)
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