2025-05-14 20:30:11 配信
コメ価格どう下げる 備蓄米の“入札条件”を緩和?

■備蓄米の効果は感じている?
自民党 小野寺政調会長
「むしろコメが高くなって販売されているということ、私個人から見ると国がもうけてどうするんだと」
備蓄米効果、一体誰が感じているんでしょうか。
80代
「(コメの販売価格が)19円下がっても感じませんよね。結局頭にあるのは、前に買った時の値段がある」
そんななか、価格を下げる特効薬となるのか。14日朝、備蓄米倉庫を視察した自民党の小野寺政調会長から、こんな発言が飛び出しました。
小野寺政調会長
「備蓄米の重要性はまだ変わっていないと思う。ただ、それを必ず買い戻すということになれば、やはり流通させるほうも一定の制約が出てしまいますので、今回は買い戻し条項は、政府の方針として撤廃していただけるということ」
■「買い戻し条件」とは
「買い戻し条件」とはどういうことなのでしょうか。
現在の運用では、国は集荷業者に売った備蓄米と同じ量の米を、原則1年以内に買い戻すことを条件としています。
政府はこれを緩和する方針だということですが、条件の緩和で入札に参加する業者は増え、コメの目詰まりや高値は解消されるのか、専門家に聞いてみると…。
キヤノングローバル戦略研究所 山下一仁研究主幹
「買い戻し要件を外したからといってどれだけ(落札する業者が)増えるかはよく分からないし、その議論の前提は集荷業者に販売する前提なんですよ。卸売業者にどうして(直接)販売しないのか。『買い戻し要件も外して、誰でもいいですよ』とすれば、卸売業者は皆、手を挙げる。大きなところも小さなところも」
自民党は小野寺政調会長の冒頭の発言について、その後「1年以内の買い戻しにこだわらないという意味で『撤廃』という文言を使った」と説明しました。
■備蓄米の落札価格について
小野寺政調会長からは、そもそもの落札価格についても苦言がありました。
小野寺政調会長
「1万1000円から2000円くらいで政府は備蓄米を買い上げております。ですが、今回の落札が実は2万2000円以上ということ。むしろコメが高くなって販売されているということですので、私個人からみると国がもうけてどうすんだと」
政府備蓄米は国が農家から買い上げた段階よりも、JA全農などに売り渡す段階で、およそ2倍の価格に上がっているというのです。
農水省に確認したところ、3回目の入札対象となった備蓄米は60キロあたり1万2829円、3回目の落札価格は60キロあたり2万1926円と9000円以上アップ。農水省は適正価格で売る法律のため、このぐらいの価格になると説明しています。
全国農業協同組合中央会 山野徹会長
「(備蓄米の)効果が表れ始めているとみて、決して高いとは思っておりません」
■「適正価格」について
スーパーの5キロのコメの平均価格が4000円を超えるなか、その適正価格についてJA全中の山野会長が発言です。
山野徹会長
「(Q.5キロのコメ何円ぐらいが適正?)今の高いのを望んでいる訳ではない。消費者にも作る側にも、お互いに納得のいくコストの見合う、そういう価格を求めている」
適正価格について、街の皆さんは…。
80代・60代
「(Q.適正価格って5キロはいくらぐらい?)少し前の2000円台、2800円ぐらいかな」
20代
「主食だから高くてもしょうがないと思うけど、3000円を切っていればいいな」
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