「45分で中学生に授業をしてください」と頼まれたら、みなさんは何を話しますか？

先日、桜の聖母学院で中学生に出前授業をしました。一体、何を伝えようか。正しい日本語を使う。アクセントを明確に。姿勢を正す……。

アナウンサーとして伝えたいことはたくさんあります。悩んだ末、私が一番大切にしていることを話そうと決めました。

それは「言葉の重み」です。選ぶ言葉一つで、人を幸せにしたり、不愉快にさせたりする。「この人と話をしていて、楽しい」「嫌味がない人だ」。そう思わせる人は、言葉の選び方や使い方、伝え方が上手で、優しい人です。

なぜなら、口に出す前に相手のことを考えることができる人だから。

同じ話でも、もっと柔らかく伝える方法はないか。数秒考えるだけでも、人間関係は良くなり、言葉遣いのすべを身に着けた人は、最強です。

中学生は素直で、私の話を頷きながら真摯に受け止めてくれました。

私の言葉が、一人でも多くに届いていたら嬉しいです。