少年時代、リトルリーグでキャッチャーでした。

自分では到底投げられない剛速球を投げるエースにサインを出すのがとても好きでした。

ディレクターという仕事も少し近いものを感じます。実際のところ、サインなんてまだまだ恐縮で、百戦錬磨のタレントさんたちにおんぶに抱っこですが……。

カンペの字が汚すぎて読めない。

外国のサーカス団との生中継で意思疎通がうまくいかず、バク転をさせまくってしまう。

カメラのレンズがずれていて、会社でプレビューしたら全部ぼやけていた。

これらは僕のパスボールエピソードのほんの一部です。

ただ、出演者がのびのび楽しく撮影に集中できるように、台本を作り、カンペを出す。ピッチャーが自信をもって投げ込めるように、サインを出して、どっしり構える。

やっぱり、何か少し似ていると感じます。

たまには、キャッチャーが盗塁を刺すように、出演者の助けになるようなカンペを出してみたいものです。