2025-09-25 配信

1世紀の歴史に幕 元祖喜多方ラーメンの「源来軒」閉店(福島)

ご当地ラーメンとして全国区の知名度を誇る喜多方ラーメン。
その元祖として長年親しまれた「源来軒」が、その歴史に幕を下ろしたことが分かりました。
常連客からは喜多方の象徴的な一杯が姿を消すことを惜しむ声が上がっていますが、市内のラーメン店は年々その数を減らしていて、多くの課題に直面しています。
店の入り口に貼り出された、閉店を知らせるメッセージ。
店の前にはきょうも別れを惜しむ人たちが次々にやって来ました。
喜多方駅近くの県道沿いで一際目を引く看板の上には、誇らしげに掲げられた「元祖」の二文字。今から101年前、大正時代の1924年に創業した源来軒は、喜多方ラーメン発祥の店として愛されてきました。
店は作り手の体力低下を理由に臨時休業が続いていましたが、再開の目途が立たないとして、24日、1世紀を超える歴史に幕を下ろしました。
喜多方市の県民リポーター、武藤さんもその味に親しんできた一人。「元祖なので、あのベースの味、ちょっと思い出したい時なんかお邪魔してたんですけど、やっぱりすごく悲しいです。形は変わるのかもしれませんが、喜多方ラーメンの元祖の大事な場所としてはそのまま継承されてほしいなと思いますね」と閉店を惜しみました。
市の担当者は閉店の背景として、「それぞれの店が家族経営のような形でやっているため、高齢化が進んでいる」と、歴史が長い店特有の事情があると指摘します。
後継者不足を理由に閉店が続いている喜多方市。市のラーメン課は後継者問題の解消に向け、経営する店を探す人と跡継ぎを探す店主とのマッチングなどにも力を入れていくとしています。

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