2025-09-05 配信

避難指示解除から10年の楢葉町 特養老人ホームが抱える新たな課題(福島)

原発事故で楢葉町に出された避難指示が解除されてから、5日で10年を迎えました。町の特別養護老人ホームでは、避難指示が解除された当時とは違った課題に直面しています。
町内にある特別養護老人ホーム「リリー園」。佐藤努副施設長は「職員の動きは変わってきており、利用者一人をいかに支援するかは、(利用者が)少なかった時より難しくなってきている」と話します。
避難指示が解除されたのは2015年。16年に営業を再開させましたが、働く人の住宅を確保できなかったことなどから、当時は職員の数が足りず、入所者も増やせない事情がありました。
今では、従業員が40人ほどまで増えたことで、原発事故前と同じ90床まで受け入れることができるようになりました。
一方で、佐藤副施設長によると、コミュニケーションがあまり取れない外国人の職員や、経験が少ない職員もいるため、「サービスを統一していくには工夫が必要」だと言います。
現在、施設で介護を担当する職員は28人で、その約半数が外国人。外国人従業員を育てるための職員が不足しているということです。
佐藤副施設長は「人が足りない足りないとも言っていられないので、やはりテクノロジーとかを駆使して、業務の負担を軽減しながら利用者に寄り添った介護をしていきたい」と話しています。

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