2024-10-02 配信
浪江町末森地区で14年ぶりの稲刈り(福島)
2023年に避難指示が解除された、浪江町の末森地区で、原発事故の発生から14年ぶりに営農再開を目指した稲刈りが行われました。
【根本晃希記者】
「まるで夏に逆戻りしたかのようなさんさんの日差しです。半袖でないといられないようなこの暑さの中、みなさん一束一束丁寧に稲を手刈りしています。」
原発事故により帰還困難区域となった、浪江町の末森地区は、先行して除染などが進められ2023年に避難指示が解除されました。
この場所では、営農再開に向けて、コメの安全性を確かめるための試験栽培が行われていて、2日は原発事故の発生以来14年ぶりに稲刈りが行われました。
末森復興組合の渡部正綱組合長は「これが第一歩ですから、これからですよね。思ったよりはいい出来じゃないかなと思いますね。」と話していました。
秋の光景ですが、暑さはまだ夏のよう。
稲刈りが行われていた午前10時半ごろには30度前後の気温となり、参加した人は水分補給もしながら、稲刈りに精を出していました。
試験栽培は2025年度も続けられますが、安全性が確認されれば、2026年度にも出荷に向けた栽培に移行するということです。
渡部組合長は「震災前のように、全面黄金色になる秋の収穫を迎えたいというのが本音だけどね。少しずつでもいいからやっていきたいなという考えはあります。」と述べました。