喜多方ラーメンが衰退の危機 黒字で廃業? 後継者不足に悩む老舗店主

2026/7/6 18:58
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 日本三大ラーメンの一つ、「喜多方ラーメン」が衰退の危機に直面しています。黒字なのに廃業する店が相次ぐ状況に自治体が動く事態となっています。

■黒字で廃業?喜多方ラーメン危機

 あっさりとしたしょうゆベースのスープに独特のモチモチ感が特徴のちぢれ麺を楽しめる「喜多方ラーメン」です。

神奈川から来た人 「最高です。“朝ラー文化”は関東とかでもほしいよね」 「福島に来たら喜多方ラーメン食べて帰りたい」

 ここでしか食べられない味を求めて全国から多くの人が集まります。

 しかし…。

蔵一番やまぐち 山口定昭さん 「(Q.お店はいつまで続けたい?)あと3年くらい、83歳まで」 「(Q.黒字or赤字?)トントンじゃないの」

 店は赤字ではありません。それでも続けられないといいます。一体なぜなのでしょうか。

 午前9時前、朝から店を開くのは79歳の山口さんです。

 明治30年に創業。製麺業を営み、その技術を生かしてラーメン店を開きました。

蔵一番やまぐち 山口定昭さん 「(Q.麺やスープは誰が作っている?)私です」 「(Q.お一人で?)そうです、ほとんど1人です」 「(Q.足腰は大丈夫?)まぁ…だいぶ弱っていますけど。歩いていて勝手に転んじゃうの」 「(Q.これがコルセット?)足腰が真っすぐになる」

 35年にわたり、喜多方の味を守り続けている山口さん。80歳目前にして頭を悩ませているのが後継者です。

 山口さんには子どもが2人いますが、継がせる気はないといいます。

蔵一番やまぐち 山口定昭さん 「息子の給料の半分も売り上げがないのに継げなんて言えない」

 山口さんは体力が続く限り店を続けていくつもりですが、その後、その味を誰が引き継ぐのか見通しは立っていません。

蔵一番やまぐち 山口定昭さん 「1人でやらないと納得できない。人任せで1回1回違う味、出されたら…。自分だったら全く同じ味にできるから」

 山口さんだけの問題ではありません。

 去年9月“喜多方ラーメンの始祖”とも言われた「源来軒」が後継者が見つからず、101年の歴史に幕を閉じました。

 日本三大ラーメンの一つとも言われる喜多方ラーメン。市内では全盛期に約120店舗あったとされるラーメン店が後継者不足や店主の高齢化などを理由に約90店舗まで減少しました。

埼玉から来た人 「後継者不足は多い、あちこち。ラーメン店が少なくなっていくのが非常に残念」

 ラーメン店が一軒なくなると、麺やチャーシューを製造する業者など、地域全体にも影響を及ぼします。

■市役所には「ラーメン課」設置

 危機感を強めた市は全国でも珍しいある部署をを立ち上げました。それが“ラーメン課”です。

 経営の悩みや後継者について聞き取り、支援につなげています。

“ラーメン課” 「最近、後継者は考えている?」 蔵一番やまぐち 山口定昭さん 「まだまだ、生涯現役です。自分で独立してやりたいというのは難しいんじゃないかなと思う」

 また、市によりますと、店を閉じる理由の1つが利益が出ていてものれんを下ろす、いわゆる“黒字廃業”だといいます。

喜多方ラーメン課 唐橋尚史主査 「介護を理由にやめる人もいる」

 さらに、市は喜多方の味を継承するべく新たな取り組みも始めています。

喜多方ラーメン課 唐橋尚史主査 「行列の絶えないラーメン店だったが惜しまれながら廃業した」

 5年前に閉店した店舗を市が譲り受け、新たな担い手を育てる環境作りを進めています。

喜多方ラーメン課 唐橋尚史主査 「かけがえのない食文化だと思っているので、次の代にも続いていくといい」

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