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2024-04-26 19:05:18 配信

東京で過去最多 今年6日目の黄砂観測…医師が警鐘鳴らす“黄砂アレルギー”

 26日は暑さとともに気になったのが黄砂です。東京では過去最多、今年6日目の黄砂を観測。医師は黄砂アレルギーに警鐘を鳴らしています。

■夏日続出!福島で30.8℃記録

 東京は26日も夏日。皆さんの装いも夏です。ただ、スーツ姿の会社員は大変です。

会社員
「汗をかいて蒸れることですね。気分が良くないのは」

 25℃以上の夏日を記録したのは全国243地点。特に暑かったのが福島県です。伊達市の梁川で30.8℃を記録。4月の真夏日は実に6年ぶりです。

■「物干しが…」 黄砂飛来に“異変”

 警戒したいのは暑さだけではありません。

30代の人
「黄砂の(ニュース)を見て」

60代の人
「ベランダや洗濯の物干しとか、結構黄色くなっている」

30代の人
「窓も開けずに開けても10センチとか網戸閉めて。子どもが小さいので影響出たら嫌だなと」

 まるで砂の壁です。中国大陸で猛威を振るう黄砂。巻き上がった砂で街はオレンジに染まっています。大陸の黄砂は偏西風に乗って九州から西日本に飛んできますが、今回は様子が違っていました。

 衛星画像を見ると、茶色い砂が東北にまで飛んで来ているのが分かります。東京でも26日、今年6日目となる黄砂を観測。過去最多です。

 その影響でしょうか…。東京都心の朝は、かすんで視界が悪くなりました。

■洗車場に殺到 黄砂飛来に“異変”

 人々の生活に影響も出ています。洗車場を訪れた車には、黄砂とみられる汚れが付いていました。

洗車した人
「運転している時にフロントガラスに付いたりする。あとは汚れが目立ちやすい」
「黄砂もひどかったので、見るに見かねて洗いに来ました。ちょっと許し難い感じ。砂はガラス系の汚れなので、直接ふいたりすると傷になるので、高圧の水で洗い流してからやってます」

 関東で、3日連続で黄砂を観測した今月中旬を境に利用者が増えているといいます。

■「せきひどく」 “黄砂アレルギー”警戒

 体の異変を訴える人が増えていました。

70代の人
「たんとせきがものすごい」

30代の人
「きのうの朝から少しだけせきが出て、どんどんひどくなってきた」

 多くの患者が訴えるのは、目のかゆみや喉の痛みなど花粉症に似た症状です。

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長
「4月前半からせきが出ると。肺がゼーゼーする感じ。花粉症はある?」
患者
「ないです」

伊藤博道院長
「可能性としては黄砂。今年すごく黄砂が飛んでいる」

 黄砂でせきやぜんそくなどの症状が出たとみられます。

伊藤博道院長
「基本的には目の症状、鼻の症状、くしゃみや喉の痛み、せき。花粉症の症状を増強、増悪するような症状が出やすい。花粉症ではなくても、黄砂に対しアレルギー反応が起こる」

 黄砂が原因とみられる患者は多い日は10人ほどが訪れるといいます。

■なぜ砂で? “黄砂アレルギー”警戒

 なぜ、砂がアレルギーや呼吸器疾患などを引き起こすのでしょうか?

伊藤博道院長
「黄砂はただの砂のようで、ただの砂では済まされない。細菌、ウイルス、有害物質を含んでいる。何らかの物質に対してのアレルギー反応が起こる場合も」

 ただの砂ではないことを確認したのが黄砂の研究を続ける聖路加国際大学の大西一成准教授です。モンゴルの黄砂と鳥取の黄砂を比べると、鳥取の方が黒ずんでいることが分かりました。

 大西准教授によると、黄砂は表面がゴツゴツとしていて、列島に到達する過程で花粉や大気汚染物質が付着し、黒ずんだといいます。

 ぜんそくや心筋梗塞(こうそく)なども引き起こすという「黄砂」。どう備えればいいのでしょうか。

伊藤博道院長
「ウルトラCはないが、花粉症の対策に準ずる。家に入る前に払って落として、できれば速やかに入浴。外ではツルツルの服を着る、ゴーグルやマスクをして」

 黄砂が皮膚に付くのを防ぐために、日焼け止めや保湿クリームを塗るのも対策になるということです。

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