鍋の季節に明暗 昆布は“高騰” カニは“お手頃価格”豊漁なぜ?
2026/10/30 18:5030日は富士山で初冠雪を観測するなど、鍋が恋しい季節になりました。ですが、だしに欠かせない昆布が高騰、その一方で冬の味覚「カニ」はお手頃価格になっています。
■昆布高騰 カニは“お手頃価格”
きれいに雪化粧した富士山。気象庁は30日午前8時、初冠雪を観測したと発表しました。
東京都心も初冬の寒さに。正午の気温は16.4℃と、11月中旬並みで、街の人たちは冬の装いです。
肌寒い季節に欠かせないのが、あつあつの「鍋料理」。
東京・銀座の黒豚専門店で人気なのは鹿児島産の黒豚をぜいたくに使ったしゃぶしゃぶです。おいしさの決め手は、こだわりの「だし」にありました。
本場、鹿児島・枕崎産の鰹節をオーダーが入ってから、0.01ミリに削り、お客さんの目の前で、たっぷりと鍋に投入。
まずは、「だし」だけを味わいます。
20代 「おいしい。めちゃくちゃうまみがある」
うまみを引き出す食材は他にも。だしの定番、北海道産の昆布です。ところが。
黒豚ふくや 亀川侑太郎料理長 「昆布の価格はここ数年で20%~70%くらい上がってきている。かつお節も同じくらいの推移で上がってきている」
干し昆布の卸売価格は、去年、1キロあたり1558円と過去最高を記録しています。
黒豚ふくや 亀川侑太郎料理長 「原因は色々あるが 一番は不漁。昆布は温暖化で水温が上がってとれにくくなっている」
全国で流通する昆布のおよそ95%が北海道産です。海水温の上昇や異常気象による台風や低気圧などの被害で昆布が激減しているといいます。
各地で相次ぐ“海の異変”。ただ、「豊漁」の海産物も。「冬の味覚」カニです。
岡山県の漁師 「9月ごろは全然。でも10月に入って増えてきて、ここ最近ぱっと取れ出した。まとまった時にはびっくりする。『こんなに取れたのか』と。最高ですね。好きだから買う人が多い。今だと値段が安くてうれしいという声は聞く」
この「豊漁」はカニの本場・北海道でも。
トマトクリームパスタに使われているのは「ワタリガニ」です。卵がつまった雌は冬に旬を迎えます。
30日、小樽市の鮮魚店を取材すると。
地元産のワタリガニがずらりと並び、値札には「激安」の文字が。1盛500円です。
南樽市場 阿蘇鮮魚店 阿蘇禎克社長 「きょうは1盛3杯で500円」 「(Q.お客さんの反応は?)やっぱり安いと買ってくれる。今年は(ワタリガニが)異常なほど多い」
札幌から 「すごく安いと思う。お買い得。神奈川の実家に送ってあげようと購入した」
なぜ、ワタリガニが「異常なほど」豊漁に。
小樽市漁業協同組合 石山雅一市場次長 「(Q.どれくらい一日で取れる?)多い時は300~400ケース。4000~5000匹。ここ2~3年ではかなり多い。今まではシャコを主に取っていたが、シャコじゃなくてワタリガニが取れるようになった。シャコの方が多かったのが(ワタリガニが)逆転してしまった状況。やはり温暖化、水温の上昇も関係あるのかなと」
数年前からシャコ漁の網にワタリガニが多くかかるようになったといいます。
南樽市場 阿蘇鮮魚店 阿蘇禎克社長 「小樽の名物は本当はシャコだけど、これだけワタリガニが取れると注目してもらわないと」
北海道産のワタリガニは、東京の飲食店でも堪能できます。
ムーさんの蒸鍋館 牟明輝代表 「雌はミソがたっぷり。雄のほうが肉質が厚い。今が旬でおいしい」
家庭料理では、みそ汁に入れると香り豊かな「だし」が出るといいます。





