2025-11-14 10:35:27 配信
ガザ侵攻は「自制なき暴力」ユダヤ研究の歴史家批判
ユダヤ教研究の世界的権威であるカナダの歴史学者が来日し、イスラエルによるガザ侵攻が「自制なき暴力」に過ぎないと厳しく批判しました。ユダヤ教研究の世界的権威 ヤコブ・ラブキン教授
「2023年10月7日以降にイスラエルが行ったことは、全住民をガザから追放するか、殺害するという明確な目的のもと、全く自制のない、非常に激しい暴力を振るうことだ」
カナダ・モントリオール大学の歴史学者、ヤコブ・ラブキン名誉教授は、自身も旧ソ連生まれのユダヤ教徒で、ユダヤ教研究の第一人者として知られています。
イスラエル建国の基盤となった、パレスチナの地にユダヤ人国家を建設しようという思想、いわゆる「シオニズム」はユダヤ教の教義に反するという批判を続けています。
「(イスラエルとは)シオニズムという建国イデオロギーを持つ政治国家だ。少なくともシオニズムとユダヤ教は違う。シオニズムは政治運動で宗教的な信仰ではない」
ラブキン教授はガザ侵攻について「多くの指導者がイスラエルを有用な存在と見ているので大量虐殺を容認してきた」と西側諸国の対応も批判しました。
「人々はイスラエルへの批判を表明することが出来なかった。すぐにそれは『反ユダヤ主義』だと批判されるからだ」
またイスラエルへの批判は時として「反ユダヤ主義」であると非難されるために、国際社会が沈黙を続けてきたとも述べ、ガザ侵攻を世界が容認し続けてきたとの考えも示しました。
一方で、侵攻の実態が少しずつ世界に知られてイスラエルは支持を失いつつあるとも述べ、世界の人々がイスラエルの行為を受け入れ難いことだという意思を示すことが平和をもたらす大きな圧力になると訴えました。
「たとえばカナダでは、イスラエルへの武器売却をやめるよう政府に強い圧力がかかった。それこそが、民衆の圧力が果たすべきことなのです。文書化しようとすること、圧力をかけようとすること、恥をかかせようとすること。しかし、“恥”は今日の政府があまり反応しない手段だと言わざるを得ない。彼らは“恥知らず”になってしまった」
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