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2019年05月15日 16時26分 配信

平和の願い次代に 沖縄の渡口彦信さん講演

「偉大な先輩を誇りに思い、平和な時代を築いてほしい」。

太平洋戦争末期の沖縄戦で動員された「ひめゆり学徒隊」の愛唱歌「相思樹<そうしじゅ>の歌(別れの曲<うた>)」を作詞した郡山市出身の元陸軍少尉太田博さん(1921<大正10>〜1945<昭和20>年)の陸軍時代の部下だった渡口(とぐち)彦信さん(92)=沖縄県読谷村、会社役員=は14日、郡山市を訪れ、太田さんの母校郡山商高で講演した。

渡口さんの語り掛けに、生徒は言葉の重みをかみしめ、戦争のない社会を引き継ぐ思いを深めた。

渡口さんは沖縄戦で24歳で戦死した太田さんとの思い出などを語った。

戦時中は、なじみ深い沖縄伝統の「与那国小唄」の曲に相思樹の歌の歌詞を乗せ、口ずさんだ。

迫る恐怖を感じながら身を潜めた暗い壕(ごう)の中、幾度となく心を慰められたという。

悲惨な当時の体験を思い返し、「戦争によって全てが奪われる。

平和のありがたさを知ってほしい」と訴えた。

太田さんと別れてから過ごした74年間を「長いようで短かった」と振り返った。

8階級も離れた太田さんだったが部下を思いやる人情味あふれる指揮官だった。

「偉大な先輩の母校を訪れられて感無量」と言葉を詰まらせた。

来年秋に修学旅行で沖縄を訪れる予定の1年生280人が聴講した。

郡山商高でも愛唱歌が流された。

生徒は太田さんがつづった詩に込められた思いを感じ取った。

講演を聞いた小林走人(かける)さん(15)は「平和を思い、学校の歴史、先輩のことを積極的に学びたい」と意欲を示した。

郡山商高は来年に創立100周年、ひめゆり平和祈念資料館は6月に開館30周年を迎える。

双方の節目を控え、今回の来県が実現した。

ヒマワリ栽培などを通じて本県との交流や復興支援に取り組む沖縄県の団体「福島・沖縄絆プロジェクト」が企画した。

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