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被災者の優しさに励まされ~斎藤裕樹(福島支社)

2021.02.18

「記者さんもお腹すいたでしょ。これ食べなよ」

2011年3月、そう言っておにぎりを差し出してくれたのは、津波の被害にあった家族でした。

私が取材をしていたのは避難所になっていた体育館。

段ボールの即席の仕切りで分けられたスペースにその家族が持ち出せたのは最小限の荷物だけでした。

私よりはるかに大変な状況なのに、その優しさに目頭が熱くなったのを鮮明に覚えています。

あれから10年。13日夜に起きた今回の地震でも、たくさんの人に話を聞きました。

床に散乱した荷物や割れた瓶、皿の片付けに追われる中で、「割れ物あるから気を付けて」「夜遅くまでお疲れさま」と、声をかけてもらいました。

その度に、この人たちのために自分は、自分たちが作るニュースは何ができるだろうかと思います。

私たちに向けられる優しさを、ニュースで伝えることはなかなかできませんが、この場をお借りして、「いつも、ありがとうございます」。

報道制作局で働く社員によるリレーコラム。
番組や取材を通して感じた思いを伝えます。
毎週木曜日・朝日新聞福島県版に掲載中!

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