笠置わか菜の徒然letter

3月11日に

2017.03.11

時間は伸びたり縮んだりする。

時に、途方もなく長く、

また、あっけないほど短く。

大切な人のいない6年間は、

ふるさとを離れて過ごした6年間は、

計り知れない流れ方をするのだろうと想像する。

先日、大熊町の避難者を取材した。

復興公営住宅で新たな生活を送るその人は、

5年半暮らした仮設住宅が解体されるのを見て、一言、情けないと呟いた。

悔しいでも、怒りでもなく、情けない。

ふとこぼれ落ちた言葉は、私にとって少し意外だったが、

どこにもぶつけようのない思いは、ため息のように漏れた。

6回目の春。

テレビの向こうの被災地には青空が広がっている。

柔らかな陽射しが少しずつ復興へと進む姿を映し出すが、

いまだ、自らにため息をつく人もいる。

今日、何を思い、どう慮るか。

次の3月11日を迎えるまでに、何ができるのか。

伸び縮みする時間を、自分次第で、濃くも薄くもできると思う。

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