池田 速人

おめでとう!!!!…女子モーグル・上村愛子選手①

前回の予告通り、今回は女子モーグルでW杯年間総合優勝を果たした

上村愛子選手についてです。

今シーズンの快挙が始まったのは2月の猪苗代大会の優勝から。

そこから一気に4連勝し、日本人初の種目別年間王者に輝きました!!!!

長野オリンピック以来、W杯猪苗代大会や代表合宿で上村選手を取材し続けて

きた私もスゴク嬉しいです!

そんな上村選手の優勝については『ターン』が決め手になったと言われて

いますが、私はそれも含め、5つの要因があると思っています。

それは… ①メンタル面の成長(コーチの存在)

     ②ターンの変化

     ③ジャッジ基準の見直し

     ④バックフリップのマスター

     ⑤ライバルの欠場

まず①の『メンタル面の成長(コーチの存在)』ですが、上村選手はモーグル

競技の象徴的存在として、長年、注目されてきました。時には必要以上に…

そんな上村選手を多くのスタッフがフォローしてきましたが、一昨年10月から

日本代表チームのテクニカル・コーチに就任したのが、ヤンネ=ラハテラです。

ヤンネはソルトレーク五輪の金メダリストで、私も大好きな選手でした。

現役時代は『ザ・キング・オブ・モーグル』と呼ばれ、モーグル草創期に『帝王』と

呼ばれたエドガー=グロスピロンや人気の高かったジャンリュック=ブラッサール

と共に、偉大な選手として知られています(ヤンネについて書くと長くなるので、

また別の機会に…)。

取材してきた私ですら心底スゴイ!と思うのですから、ヤンネの滑りをそばで

見て来た日本選手にとって、どれだけ彼が偉大かは想像に固くないでしょう。

サッカーに例えるなら(適切ではないかもしれません)が、ジーコやジダン

みたいな存在でしょうか。

 

そんなヤンネについて、先月の猪苗代大会の時に上村選手から聞きました…

ヤンネがコーチになってから、スタート前に『緊張する』と話すときがある

そうです。するとヤンネは『スタート前の緊張は当たり前だよ。むしろ良い

ことだよ』と優しく声を掛けてくれるとのこと。今まで以上に安心して滑れるように

なったそうです。

これまでスタート前には、弱気はいけない!と自分に言い聞かせ、そんなことは

言えなかったということなので、ヤンネといかに固い信頼関係で結ばれている

かが分かります。

続いて『②ターンの変化』ですが、上村選手はもともとターンが苦手な選手では

ありません。ただここ最近、モーグルは『3D』と呼ばれる立体的なエアーが

注目されてきたため、そこに力を入れるうちに、ターンが置き去りになっていた

面があります。

 

これは③の『ジャッジ基準の見直し』とも密接に関わってきますが…

そもそも『モーグル』は『ターン・エアー・スピード』の3つの要素が採点基準です。

そのうち『ターンの配点は50点』あるのですが、3Dエアーが解禁されてからは、

どうしてもエアーにジャッジの比重が傾きがち(実際の配分が変わったという

意味ではありません)になっていました。

ただあまりにエアーの進化が一気に進んだのと、そもそもモーグル競技の魅力は

何かということがもう1度見直され、今年はターンを重視する姿勢がより明確に

(去年からそういう傾向にありましたが)!第1エアーと第2エアーのミドル

セクションが長く(ターンの見せ場が増えた)なり、なおかつターンの採点基準も

より厳格化されました。

 

このバック・グラウンドにヤンネ直伝の高速ターンが加わったことが、快挙への

大きな要因となったのです(ちなみに今年の日本代表選手の滑りは、みんな

ヤンネに似ている部分があります)。

 

っということで、だいぶ長くなったので、残りは次回の後編に書くとしましょう(笑)!

追伸:マニアックでゴメンなさい(苦笑)

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